8日の株式相場見通し=反落、米長期金利上昇を警戒

市況
2025年1月8日 8時01分

8日の東京株式市場は売りに押される展開となり、日経平均株価は反落し再びフシ目の4万円台を割り込みそうだ。前日の欧州株市場は主要国の株価が総じて上昇し、英FTSE100はわずかに安く引けたものの、独DAXや仏CAC40は続伸した。日本と同様に半導体関連株への買いが目立つ状況となった。しかし、米国株市場ではリスクオンの流れを引き継げず改めて売りがかさむ展開を強いられ、NYダウは午後の取引で下げ幅を広げる動きとなった。また、半導体関連などハイテクセクターは利益確定を急ぐ動きが顕著となり、ナスダック総合株価指数の下落率は相対的に大きくなった。ここ米長期金利の上昇傾向が強まっている。この日は12月の米ISM非製造業景況感指数や米雇用動態調査(JOLTS)などが事前コンセンサスを上回る内容で、堅調な米経済指標を背景に米10年債利回りが一時4.7%弱まで水準を切り上げ約8カ月ぶりの高水準となった。これを背景にハイテクを中心に株式の相対的割高感が意識された。個別に画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が大きく利食われる形となり市場センチメントを冷やし、半導体セクター全般に売りを誘導した。米株市場の軟調を受けて東京市場でも売り圧力が意識されやすい。日経平均株価は前日に800円近い上昇を示したが、きょうは主力大型株に利食い急ぎの動きが表面化しそうだ。下値では押し目買いの動きも想定されるが、今週末10日はオプションSQ算出を控えており、先物主導の仕掛け的な動きでボラティリティが高まるケースも考えられる。

7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比178ドル20セント安の4万2528ドル36セントと続落。ナスダック総合株価指数は同375.301ポイント安の1万9489.680だった。

日程面では、きょうは1月の日銀当座預金増減要因見込み、12月の消費動向調査など。海外では11月の豪消費者物価指数(CPI)、11月のユーロ圏生産者物価指数、11月の独製造業新規受注、12月のADP全米雇用リポート、週間の米新規失業保険申請件数、11月の米消費者信用残高、FOMCの議事要旨(12月17~18日開催分)など。また、ウォラーFRB理事の講演も予定されている。

出所:MINKABU PRESS

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