話題株ピックアップ【昼刊】:タムラ、ハニーズHD、ワールド
■タムラ製作所 <6768> 543円 +34 円 (+6.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
タムラ製作所<6768>が全般地合い悪に抗して急動意。同社は電子部品のトランスやリアクタを主力に、はんだ材料、導電・絶縁材料などの電子化学材料全般で業界上位の競争力を誇っている。次世代パワー半導体として有力視されるβ型酸化ガリウムパワー半導体では、同社からカーブアウトして設立されたベンチャー企業ノベルクリスタルテクノロジーが研究開発で先駆するなど、パワーデバイス分野の技術力でも注目度が高い。強みを持つトランスやリアクタは米国のデータセンター向けで需要を取り込んでおり、収益押し上げに貢献している。
■ハニーズHD <2792> 1,721円 +106 円 (+6.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
ハニーズホールディングス<2792>が急反発している。同社は8日取引終了後、25年5月期通期の連結売上高予想を従来の590億円から595億円(前期比5.2%増)に上方修正したことが買い手掛かりとなっているようだ。あわせて発表した第2四半期累計(24年6~11月)の連結決算は、売上高が前年同期比7.0%増の294億8800万円、営業利益が同8.4%減の32億9500万円で着地。夏物や晩夏商品の販売が好調だった一方、利益面では販管費の増加が重荷となった。
■ワールド <3612> 2,611円 +157 円 (+6.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
ワールド<3612>はカイ気配スタート。8日取引終了後、25年2月期連結業績予想について純利益を85億円から111億円(前期変則決算のため増減率の記載なし)へ上方修正すると発表。あわせて配当予想を75円から80円に増額しており、これを好感した買いが膨らんでいる。第3四半期累計期間の収益が計画を超過したことが寄与する。また、三菱商事ファッションの連結加入(2月予定)や持ち分法適用会社によるライトオン<7445>の子会社化、連結子会社だったラクサス・テクノロジーズ<288A>の新規上場に伴う影響などを織り込んだ。なお、通期の売上高見通しについては従来予想を据え置いた。
■エニマインド <5027> 1,102円 +58 円 (+5.6%) 11:30現在
AnyMind Group<5027>が堅調。同社は9日、NIL(神奈川県秦野市)が販売するヘアケア製品の「SUNA」ブランドについて、タイとマレーシアに続き、ベトナムへの展開も支援することとなったと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。ECモール・サイトの構築や運用のほか、インフルエンサーマーケティングや生成AIライブコマースプラットフォームによるマーケティング・販売施策の実施などを通じ、現地でのビジネス展開を後押ししていく。
■オンワード <8016> 606円 +27 円 (+4.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
オンワードホールディングス<8016>が5営業日ぶりに急反発。約半年ぶりの高値圏に浮上している。8日の取引終了後に発表した12月度の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比7.9%増となり、増収基調が続いたことが好感されているようだ。気温の低下で高まった冬物衣料への需要を捉えつつ、各種の販促施策を実施した結果、防寒アウターやニットを中心に販売が伸びた。オンワードパーソナルスタイルでは、デジタルマーケティングの強化が新規顧客の獲得につながり、売り上げが大幅に伸長した。また、全店売上高は10月から新たに連結対象となったウィゴーの業績が加わり、同36.7%増に拡大した。なお、同社はきょう25年2月期第3四半期の決算発表を予定している。
■サワイGHD <4887> 2,223.5円 +98 円 (+4.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率9位
サワイグループホールディングス<4887>が大幅反発。傘下の沢井製薬が8日、インフルエンザ治療薬「タミフル」のジェネリック医薬品の供給を一時停止したと複数メディアで報じられており、これが材料視されている。昨年12月中旬以降、全国でインフルエンザの流行が急拡大したことで需要が想定を大幅に上回り、製造が追いついていないという。なお、供給再開は1月下旬の予定としている。
■アークス <9948> 2,632円 +92 円 (+3.6%) 11:30現在
アークス<9948>が大幅高で4営業日ぶりに反発している。8日の取引終了後、配当方針を変更したうえで、25年2月期の年間配当を従来計画の68円から72円(前期は68円)に増額修正すると発表。これが好材料視されている。配当方針に単年度の業績の影響を受けにくい「自己資本配当率(DOE)」を意識すること、目標配当性向を40%とすること、及び累進配当を目指すことを追加した。なお、同時に発表した24年3~11月期の連結経常利益は前年同期比8.6%減の112億8100万円だった。既存店客単価の上昇で増収を確保したものの、人件費や減価償却費の増加などが利益を圧迫した。
■ウエルシア <3141> 2,095.5円 +69.5 円 (+3.4%) 11:30現在
ウエルシアホールディングス<3141>が大幅反発した。8日の取引終了後に発表した25年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算は、売上高が前年同期比4.6%増の9519億1600万円、経常利益が同23.2%減の263億5200万円となった。人件費の増加などが利益の圧迫要因となった。ツルハホールディングス<3391>との経営統合の協議に関し、新たな情報は特に示されなかったが、販管費が計画内に収まったことで、営業利益の水準については想定通りとなったとしている。サプライズ感の乏しい決算内容を受け、売り持ち高を構築した投資家の買い戻しが入り、株高に弾みがついたとみられている。
■ギフトホールディングス <9279> 3,290円 +90 円 (+2.8%) 11:30現在
ギフトホールディングス<9279>は5営業日ぶりに反発。8日の取引終了後に発表した12月度の直営店売上速報で、既存店売上高が前年同月比5.7%増となり、増収基調が続いたことが好感されている。平年通りの気温だったものの、昨年と比べて平日が1日多かったこともあって客数は同1.7%減少したが、客単価が同7.5%上昇したことが寄与した。なお、全店売上高は同26.7%増だった。
■マニー <7730> 1,622円 -258 円 (-13.7%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
マニー<7730>が急落し、昨年来安値を更新した。同社は8日の取引終了後、25年8月期第1四半期(9~11月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比7.6%増の76億5500万円、経常利益は同2.2%減の22億9800万円となった。最終利益は増益となったものの、利益水準として物足りないと受け止めた投資家の売りを促す結果となったようだ。サージカル関連製品とアイレス針関連製品は増収増益となった一方、デンタル関連製品が中国において販売が低調に推移し、減収減益となった。人件費の増加なども利益を圧迫する要因となった。
■サイゼリヤ <7581> 4,995円 -365 円 (-6.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率4位
サイゼリヤ<7581>は急落している。同社が8日の取引終了後に発表した25年8月期第1四半期(9~11月)の連結決算は、売上高が前年同期比16.4%増の612億7500万円、経常利益は同8.0%増の40億6200万円だった。増収増益ながらも売上原価率が悪化したほか、利益の進捗率にも物足りなさが意識され、ネガティブ視した売りがかさんだようだ。出店を拡大する海外では上海や広州、北京での現地法人が営業減益となった。
■日本郵船 <9101> 5,080円 -257 円 (-4.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率9位
日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運大手株がそろって大幅安となっている。米国で行われていた海運会社側と労働者側との労使交渉が、米国時間8日に暫定的な合意に達し、これにより米国東部などで実施される可能性があったストライキが回避されることとなった。ストライキの実施により物流が混乱し、海上輸送運賃が上昇するとの思惑が後退し、海運株に対する売りが膨らんだようだ。東証の業種別指数で海運業は下落率でトップとなっている。
■エービーシー・マート <2670> 3,157円 -97 円 (-3.0%) 11:30現在
エービーシー・マート<2670>が続落している。同社は8日の取引終了後、25年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比9.8%増の2770億7800万円、経常利益は同14.7%増の496億2800万円となった。同通期の業績予想は据え置きながらも、期末配当予想については4円増額した。国内ではインバウンド需要が追い風となっている同社だが、昨年9月末時点で325店舗を抱える韓国など海外では、インフレ対策でセールを実施し、在庫の消化に努めたという。韓国では政情不安に伴う消費活動へのネガティブな影響を懸念する声もあり、決算と配当予想の増額を受けて買い向かう姿勢は限られ、買い持ち高を圧縮する目的の売りが優勢となったとみられている。
■コーディア <190A> 391円 +80 円 (+25.7%) ストップ高 11:30現在
Chordia Therapeutics<190A>がストップ高の水準となる前営業日比80円高の391円に買われた。米食品医薬品局(FDA)が1月8日付で、同社のCLK阻害剤をオーファン・ドラッグ(希少疾患薬)に指定したことが明らかになり、材料視されたようだ。FDAのホームぺージにおいて公開されたデータによると、急性骨髄性白血病の治療向けの指定となっている。
■キューブ <7112> 570円 +80 円 (+16.3%) ストップ高 11:30現在
キューブ<7112>が大幅続伸。8日の取引終了後に発表した12月度の直営店売上速報で、既存店売上高が前年同月比9.7%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。気温の低下に伴いアウターなど冬物商品の販売が進んだ。既存店は実店舗、ECそれぞれにおいてロイヤルカスタマー向け施策を展開したことで客数が増加した。また、全店売上高は同22.0%増だった。拡張リニューアルオープンしたGINZA SIX店と大丸心斎橋店が引き続き牽引したほか、各地で出店したPOPUP STOREも寄与した。
■レナサイエンス <4889> 382円 +80 円 (+26.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
レナサイエンス<4889>がカイ気配。同社は9日、米エイリオン社に対しライセンス契約を締結している「RS5441」に関し、これを主成分とした外用薬「ET-02」の男性型脱毛症及び加齢性脱毛症に対する第1相臨床試験の結果が出たと発表した。ET-02の5%溶液で有意な反応が観察されたほか、5週目の終了時点においてプラセボと比較し、非軟毛の毛数が6倍に増加した、などとしている。治験結果を好感した買いが入ったようだ。エイリオン社は第2相臨床試験を今年中に開始する予定。レナは26年3月期において、第2相試験で最初の患者登録が行われた際に、20万ドルのマイルストーンを受領する予定だとしている。
●ストップ高銘柄
レナサイエンス <4889> 382円 +80 円 (+26.5%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
リベルタ <4935> 4,390円 -1,000 円 (-18.6%) ストップ安売り気配 11:30現在
エヌエフHD <6864> 1,402円 -400 円 (-22.2%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、2銘柄
株探ニュース