欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米利下げ慎重でドル買いも根強い円買いで

通貨
2025年1月9日 17時25分

9日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米金融政策は一段の緩和に慎重で、ドル買い地合いは継続の見通し。一方、日銀の早期利上げ観測が

根強いほか、日本の為替介入への警戒感から円買いがドルの上値を抑えそうだ。

前日発表された米雇用関連指標でADP雇用統計、新規失業保険申請件数はいずれも前回から弱い内容となった。ただ、その後公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨から追加利下げに慎重なスタンスが示され、ドル買い基調を維持。ユーロ・ドルは1.03ドル付近で伸び悩み、ドル・円は158円台で定着した。本日アジア市場は米10年債利回りの低下でドル売りに振れたほか、日本株の大幅安で円買いも強まり、ドル・円は157円台に下げた。

この後の海外市場は薄商いのなかドル買い継続が見込まれる。米連邦準備制度理事会(FRB)はトランプ次期政権の政策運営によるインフレ再燃を警戒し、今後は緩和的な政策を弱める方向とみられ引き続きドル買いに振れやすい。半面、明日発表の米雇用統計は大幅改善は期待できず、国内経済の回復をにらんだドル買いは一服しよう。一方、日本の実質賃金はマイナスが続くものの、日銀の早期利上げ観測は根強い。為替介入も警戒され、円買いが入りやすい。

【今日の欧米市場の予定】

・19:00 ユーロ圏・11月小売売上高(予想:前月比+0.3%、10月:-0.5%

《CS》

提供:フィスコ

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