材料株などに短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすい/オープニングコメント
10日の日本株市場は、市場参加者が限られるなか、こう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場は、カーター元大統領の服喪の日で休場だった。シカゴ日経225先物は大阪比15円安の39545円。円相場は1ドル158円10銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうである。前日の下落で25日線水準まで下げたこともあり、自律反発狙いの買いは入りやすいところであろう。また、米国市場の休場を前に持ち高調整の動きは前日までで一巡していると考えられ、下値の堅さは意識されそうである。
もっとも、米国では米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事や米ボストン連銀のコリンズ総裁、米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁らによる追加利下げペース減速の見解が伝えられており、神経質にさせやすいだろう。10日の米国では12月の雇用統計の発表を控えていることもあり、結果を見極めたいとする様子見姿勢が強まりやすい。
そのため、日経平均株価は狭いレンジでのこう着となり、物色としては個人主体の材料株などに短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。そのほか、昨日はアドバンテスト<6857>が高値更新後に下落に転じたことがセンチメントを冷ます形になった。ただし、直近で弱い値動きをみせていたファーストリテイリング<9983>や中外薬<4519>が買われており、持ち高調整に伴うリバランスの動きとみられる。
アドバンテストが再び買われる流れになるようだと、他の指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買いに向かわせよう。日経平均株価は25日線が支持線として意識されやすく、同線に接近する局面では押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
《AK》