ダウ先物が下落 IT・ハイテク株が時間外で下落し、ナスダック100の下げきつい=米国株
米株価指数先物(3月限)(NY時間08:33)(日本時間22:33)
ダウ先物 42122(-38.00 -0.09%)
S&P500 5830.00(-36.25 -0.62%)
ナスダック100先物 20823.75(-192.25 -0.91%)
米株価指数先物市場でダウ先物、S&P500、ナスダック100とも下落。マグニフィセント7を中心にIT・ハイテク株が時間外で下落しており、特にナスダック100の下げがきつい。
先週は予想以上に強い米雇用統計を受けてFRBの利下げ見通しが後退し、米株式市場も急落した。週明けもその流れがIT・ハイテク株中心に続いている模様。
先週の米雇用統計を受けてエコノミストは揃ってFRBの利下げ見通しを後退させ、中にはインフレ指標次第では利下げ期待が消滅し、次の行動は利上げとの見方も浮上との指摘も聞かれる。今週は水曜日に12月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、その内容を市場は注視しているようだ。
「米国ではインフレ懸念が依然残り、FRBは利下げに時間をかけることが想定させる。そのため、IT・ハイテク株のような長期の成長株に見直しが引き起こされている」との指摘も出ている。
また、今週の米大手銀の決算を皮切りに10-12月期の決算発表がスタートする。ストラテジストは今回の決算について、堅調な成長を見せるであろうが、直近の四半期と比較してコンセンサス予想が高めに設定されているため、1株利益のサプライズ感は緩やかになる可能性が高いとの見方を示していた。今回の決算の注目点としては、売上高の見通し、米政権交代に対する準備状況、大手IT・ハイテク企業の成長持続可能性などだという。一方、潜在的な逆風として、ドル高、経済成長の鈍化を挙げている。
テスラ<TSLA>が時間外で下落。トランプ次期政権の政策により、EVメーカーの環境規制クレジット販売がリスクにさらされていると報じられている。環境規制クレジットが特に二酸化炭素排出量削減を目指す政策の一環として、多くの国や地域で導入され、バイデン政権も導入。
エヌビディア<NVDA>が時間外で下落。先週に一部報道で伝わっていたが、バイデン政権は政権移行が迫る中、エヌビディアなどの企業によるAIチップの輸出規制を強化すると発表。中国とロシアに先端技術が渡らないようにする取り組みに最後の追い込みをかける。
イントラセルラー・セラピーズ<ITCI>が時間外で大幅高。ジョンソン&ジョンソン<JNJ>が同社買収を検討と報じられた。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。早ければ今週中にも合意に達する可能性があるという。
特殊化学のカルメット<CLMT>が時間外で上昇。バイデン政権が、再生可能燃料施設の拡張を目的とした同社への14.4億ドルの融資保証を最終決定した。
トラベラーズ<TRV>やオールステート<ALL>など損保株が本日も時間外で軟調。ロサンゼルス市内の一部を襲っている山火事の影響で、保険株に売りが強まっている。ただ、アナリストからは先週の損保株は売られ過ぎとの指摘が出ている。
(NY時間08:43)(日本時間22:43)時間外
イントラセルラー<ITCI> 128.10(+33.23 +35.03%)
カルメット<CLMT> 23.90(+2.15 +9.89%)
トラベラーズ<TRV> 230.11(-2.32 -1.00%)
オールステート<ALL> 178.19(-2.80 -1.55%)
アップル<AAPL> 234.52(-2.33 -0.98%)
マイクロソフト<MSFT> 416.90(-2.05 -0.49%)
アマゾン<AMZN> 217.79(-1.15 -0.53%)
アルファベット<GOOG> 191.96(-1.21 -0.63%)
テスラ<TSLA> 383.73(-11.01 -2.79%)
メタ<META> 612.60(-3.26 -0.53%)
エヌビディア<NVDA> 131.68(-4.23 -3.11%)
AMD<AMD> 114.44(-1.60 -1.38%)
イーライリリー<LLY> 794.00(-5.90 -0.74%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース