1月のくりっく365、ドル・円は下げ渋る展開、豪ドル・円はじり高か

市況
2025年1月14日 9時50分

東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、12月の取引数量が前月比14.8%減の153万1579枚、1日の平均取引数量は6万9619枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は5368.82億円と前月比で14.92億円増加した。取引通貨量では、米ドル、トルコリラ、メキシコペソ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、12月の取引数量が前月比2.5%減の410万1742枚、1日の平均取引数量は20万2626枚と前月比でわずかに増加した。月末時点の証拠金預託額は949.55億円となり、前月比で110.04億円の減少となった。

取引数量トップは米ドル・円で42万6093枚(前月比20.2%減)であった。日銀の利上げ観測後退、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げペース減速見通しを受け、月半ばにかけてじりじりと円安・ドル高が進んだ。12月17-18日開催のFOMCでは25bpの利下げが実施されたものの同時に利下げペースの減速が示唆されたことでドルは買われやすい状況に。また、18-19日開催の日銀金融政策決定会合では、植田日銀総裁が想定以上に利上げに慎重姿勢を見せたため、1月利上げ観測も後退する形に。19日は1日で1ドル=3円以上の円安進行となった。ユーロ・米ドルは5万2609枚(前月比39.3%増)であった。12月12日に欧州中央銀行(ECB)は3会合連続となる25bpの利下げを実施。ECBは来年も利下げを継続する見通しのなか、米FOMCの利下げペース減速が示唆されたことで、ユーロは対ドルで売られる形に。景気減速やトランプ氏の関税引き上げ政策への警戒感からユーロは売られやすい状況が続いており、市場ではユーロがパリティ(=1ドル)を目指すとの声も強くなってきている。

1月のドル・円は下げ渋る展開か。米国では年前半の利下げ観測が大幅に後退しているほか、トランプ氏の関税政策への思惑からドルが買われやすくなっている。一方、日銀は年前半での利上げ実施観測は根強いものの、円安進行はじりじりと進んでいる。金融政策見通し以外にも、新NISAによる「家計の円売り」なども円売りを支えている状況とみられ、ドル・円は底堅い動きが続きそうだ。豪ドル・円はじり高か。ここのところのインフレ鈍化を示唆する経済指標発表を受け、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が2月に利下げを実施するとの見方が市場では強まってきている。豪ドルは売られやすい状況となっており、16日発表予定の12月雇用統計で市場予想通り雇用市場の弱さを確認すれば豪ドル・円は上昇基調を維持しそうだ。

《CN》

提供:フィスコ

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