ボーイング、２０２４年の納入実績はエアバスの半分以下＝米国株個別

（NY時間12:17）（日本時間02:17）

ボーイング<BA>　165.58（-4.99　-2.93%）

ボーイング<BA>が続落。同社は１２月の納入実績と同時に昨年２０２４年の実績を公表。昨年は２カ月間に渡るストライキや、大惨事寸前の事態に陥った後の生産抑制など、激動の１年を経て、パンデミック以来で最も少ないジェット機の納入台数に留まった。

同社が昨年に引き渡したジェット機の数は３４８機で、ライバルのエアバスＳＥの７６６機と比較すると半分以下となっている。２０２３年から約３分の１減少した。

同社は２０２４年１月５日に、空中飛行中の７３７ＭＡＸ型機のドア型胴体パネルが吹き飛んだ事故をきっかけに一連の危機に直面。この事故により調査が開始され、顧客の反発を招き、最終的には経営陣の刷新につながった。同社は事故の発生後数カ月間、サプライヤーのストレスによる欠陥部品や納品遅延部品に対処するため工場での作業ペースを落とした。

また、主力商品である７３７Ｍａｘジェット機の生産再開をストライキ終結の合意に達した１カ月後の１２月に延期した。このストライキにより、事実上すべてのモデルの生産が停止し、同社は整備士の再教育と再認定を行う必要があった。

アナリストによると、ワシントン州レントン工場から先月出荷されたのは、真新しい７３７Ｍａｘが僅か９機であったという。これは、同社が危機以前の期待に沿う生産量を回復させるという課題に直面していることを示すとしている。なお、同社は１２月に７３７型機１８機を含む３０機の航空機を納入した。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース