株価指数先物【寄り前】 前日の大幅な下げに対するリバランスの動きへ

市況
2025年1月15日 8時08分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 38710 +210 (+0.54%)

TOPIX先物 2696.0 +13.0 (+0.48%)

シカゴ日経平均先物 38725 +225

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

14日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。2024年12月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.2%上昇と、市場予想(0.4%上昇)を下回り、インフレに対する過度な懸念が和らいだ。米長期金利が低下する場面では、主力株の一角に買い戻しの動きがみられた。ただし、15日には12月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが鈍化するとの懸念は根強く、ナスダック指数は5日続落した。

NYダウ構成銘柄ではキャタピラー<CAT>、3M<MMM>、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>、ゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>、セールスフォース<CRM>が買われた。半面、エヌビディア<NVDA>、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ボーイング<BA>、メルク<MRK>、アムジェン<AMGN>、アップル<AAPL>が下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比225円高の3万8725円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比40円高の3万8540円で始まり、直後に3万8710円まで買われた後は軟化し、米国市場の開始直前には3万8470円と下落に転じる場面もみられた。ただし、下値の堅さが意識され、その後は3万8500円~3万8700円辺りでのレンジ推移を継続。終盤にかけて一時3万8820円まで買われる場面もあり、3万8710円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。米PPIが予想を下回ったことで、前日の大幅な下げに対するリバランスの動きが入りそうである。日経225先物はナイトセッションで200日移動平均線(3万8520円)辺りでの底堅さがみられるなか、ショートカバーを誘う形になりそうである。

ボリンジャーバンドの-2σ(3万8550円)も200日線水準に位置しており、3万8500円処では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。一方で、上値は75日線(3万8950円)、-1σ(3万8960円)が抵抗線として意識され、節目の3万9000円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。ただし、前日の大幅な下落でショートが積み上がっているとみられ、米CPIの結果を控えてポジションをニュートラルに近づける形でのカバーが意識されやすい。

そのため、スキャルピング中心のトレードになるが、下値の堅さがみられる局面では、ロング対応になろう。オプション権利行使価格では若干のイレギュラーを考慮して3万8375円から3万9125円のレンジを想定する。

14日の米VIX指数は18.71(13日は19.19)に低下した。75日線(17.41)を上回っているが、終日20.00を下回っての推移だったこともあり、ややリスク選好に向かわせショートカバーを誘う形になりやすいだろう。

前日のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に低下した。一時14.41倍をつける場面もみられたが、その後は75日線(14.37倍)、25日線(14.35倍)を下回ってきた。エヌビディアなど米ハイテク株の弱い値動きから本日も低下しやすいだろうが、25日線辺りで下げ渋る動きをみせてくると、リバランスの流れからNTロングのポジションを組成する動きも入りそうだ。

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