エスプール---24年11月期は当期利益2ケタ増、ビジネスソリューション事業が順調に推移
エスプール<2471>は14日、2024年11月期連結決算(IFRS)を発表した。売上高が前期比0.9%減の255.54億円、営業利益が同0.2%増の27.83億円、税引前利益が同3.0%減の25.69億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同21.4%増の20.99億円となった。
ビジネスソリューション事業の売上収益は前期比19.6%増の150.16億円、営業利益は同21.7%増の36.99億円となった。障がい者雇用支援サービスは、2024年4月の法定雇用率の引き上げ以降、企業からの引き合いが強い状況が続いており、営業活動は好調に推移した。障がい者の採用・教育の遅れにより、設備販売の一部が翌期にずれ込んだものの、設備販売の値上げや人材紹介の上振れにより、売上・利益ともに計画を上回った。広域行政BPOサービスについては、定額減税に関連した業務が大きく伸びたことで、通期の売上は前年を超え、利益面も大幅に改善した。環境経営支援サービスは、コンサルティングサービスの納品が集中したことにより、当第4四半期に売上が続伸した。企業向けサービスの受注増に加え、新たに開始した自治体向けサービスも順調に立ち上がったことで、大幅な増収増益となった。その他サービスでは、採用支援サービスが生産性の向上等により利益面を中心に堅調な伸びとなった。セールスサポートサービスは、全国の主要都市に拠点を開設したことで、大規模キャンペーンの受託が進み、売上が大きく増加した。一方、ロジスティクスアウトソーシングサービスは、物流センターの運営代行業務からの撤退などの影響により減収減益となった。
人材ソリューション事業の売上収益は同20.2%減の106.20億円、営業利益は同31.5%減の8.67億円となった。主力のコールセンター向けの人材派遣サービスにおいては、新型コロナウイルス感染症関連の売上減少に加え、新規案件の需要が非常に弱かったため、大幅な減収減益となった。販売支援業務については、人材の不足感が強いインバウンド関連の業務に注力したが、採用条件が厳しく、派遣スタッフの稼働を計画通り伸ばすことができなかった。コールセンター業務、販売支援業務ともに厳しい状況が続いたが、当第4四半期には、コールセンター業務に需要回復の兆しが見られ、売上の底打ち感がでてきた。また、需要拡大が続く建設業領域の人材派遣サービスが開始となった。
2025年11月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比5.0%増の268.28億円、営業利益が同10.4%増の30.74億円、税引前利益が同9.1%増の28.04億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同9.2%減の19.07億円を見込んでいる。
《ST》