サインポスト---3Q増収・大幅な増益、通期業績予想の上方修正を発表
サインポスト<3996>は14日、2025年2月期第3四半期(24年3月-11月)決算を発表した。売上高が前年同期比4.8%増の22.60億円、営業利益が同946.8%増の1.67億円、経常利益が1.65億円(同0.13億円の利益)、四半期純利益が1.62億円(同0.06億円の損失)となった。
コンサルティング事業の売上高は前年同期比5.7%増の21.82億円、セグメント利益は同34.8%増の4.47億円となった。銀行の基幹システムの移行・統合プロジェクトの支援業務及び金融機関や事業会社のIT部門の業務推進支援の受注が堅調に推移した。また、デジタル技術を活用してユーザーの体験価値を高めたいという顧客ニーズに応えることを目的に「デジタルUX推進部」を新設し、コンサルティングサービスの提供と顧客開拓に取り組んできた。
イノベーション事業の売上高は同43.4%減の0.39億円、固定費の見直しにより販売費及び一般管理費が減少したことによりセグメント損失は0.86億円(前年同期は1.19億円の損失)となった。書店向けセルフレジ「ワンダーレジ-BOOK」及びコンパクトPOSセルフレジ「EZレジ」(イージーレジ)を販売した。加えて、EC販売の業務フローを効率化するソリューションを開発し、サービス提供を開始した。また、リテール業界の課題を解決するサービス及びソリューションの開発に注力しており、この一環として、書店の経営課題の解決を目的に「書店活性化コンソーシアム」を立ち上げ、リテールテック企業のオープンイノベーションの促進を通じて書店再生に資するソリューションの創造に取り組んでいる。一方で、前期に店舗システムの受託開発が完了した影響により売上高が減少した。これらのほか、関連会社のTOUCH TO GO(以下TTG)から無人決済システム「TTG-SENSE」等に係るロイヤリティを受け取った。TTGでは、無人決済システムの販売が堅調に増加しており、TTG-SENSE等の無人決済システムでは累計100店舗以上に導入されるに至っている。
DX・地方共創事業の売上高同89.2%増の0.38億円、セグメント損失は0.05億円(同0.05億円の損失)となった。中堅・中小企業のDXを支援する「DX伴走支援サービス」を開始した。本サービスの最初の取り組みとして第四北越銀行の「DX宣言策定支援サービス」において、同社はDX宣言書の作成を支援している。DX宣言書の受注が堅調に推移していることから、支援体制の強化と品質向上の両立をねらい、生成AIを活用した効率化を模索している。また、DX宣言書を作成した顧客に対して、その後のDXプロジェクトの立ち上げから実行までを同社が一貫して支援することをねらい、提案力の強化を目的に同行とビジネスマッチング契約を締結した。これらのほか、顧客企業の経営戦略・経営施策の策定推進支援やバックオフィス業務のDX化プロジェクトを支援した。
2025年2月期通期については、同日、業績予想の上方修正を発表した。売上高が前期比2.4%増(前回予想比8.2%減)の30.00億円、営業利益が同67.1%増(同28.8%増)の1.70億円、経常利益が同73.9%増(同26.9%増)の1.65億円、当期純利益が同74.7%増(35.5%増)の2.25億円としている。
《ST》