GMが決算、米中とも改善 ただ、株価は下落=米国株個別
(NY時間09:43)(日本時間23:43)
GM<GM> 50.28(-4.64 -8.44%)
GM<GM>が下落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。米国が好調だったほか、中国部門も改善した。通期のガイダンスも公表し、予想を上回る1株利益の見通しを示している。
ただ、同社のガイダンスには注意点があり、トランプ大統領のカナダとメキシコへの25%の関税を考慮していない。ジェイコブソンCFOは「そのための準備は進めている」と述べた。詳細については明らかにしていないが、同CFOはバッテリー工場を移転し、米国の鉱業に投資するというこれまでの戦略を指摘。かなり広範な戦略計画があると述べた。
通期の見通しはロボタクシーのクルーズ部門の縮小により後押しされた。同部門は昨年に30億ドルの営業損失を計上。同社はコストと自律走行車の不確かな将来を理由に、昨年末にロボットタクシー事業としての閉鎖を決定。ただ、これにより年間10億ドルのコスト縮小を見込んでいるが、その半分しか今年度は節約できない見通し。
アナリストは「結果は明るい兆しを見せたものの、同社は依然厳しい課題に直面している。2025年のガイダンスは営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを除くほぼすべての指標で上限に達している」と述べた。「買い手のコンセンサスがすでに確認されたガイダンスを上回っているため、大きな上昇余地があるのかは不明。われわれの見解では25年のガイダンスに誤差の余地はなく、また米規制変更、特に関税やBEV支援の影響も含まれていない」と指摘している。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):1.92ドル(予想:1.83ドル)
・売上高:477億ドル 11%増(予想:444.6億ドル)
・クルーズ:1.81億ドル(予想:0.26億ドル)
・自動車部門:436億ドル 11%増(予想:396.2億ドル)
・GMファイナンシャル:41.1億ドル(予想:38.4億ドル)
・EBIT(調整後):25.1億ドル(予想:23.9億ドル)
・自動車部門FCF:18.2億ドル(予想:11.9億ドル)
・GMNA車両販売台数:87.6万台(予想:79.6万台)
・GMI車両販売台数:16.3万台(予想:15.1万台)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):11~12ドル(予想:10.60ドル)
・EBIT(調整後):137~157億ドル(予想:135.8億ドル)
・自動車部門FCF:110~130億ドル
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース