マイクロソフトが決算受け下落 アジュールの成長鈍化=米国株個別
(NY時間09:50)(日本時間23:50)
マイクロソフト<MSFT> 421.87(-20.46 -4.63%)
マイクロソフト<MSFT>が下落。前日引け後に10-12月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、クラウドコンピューティング事業の成長が鈍化したことが嫌気されている模様。
クラウドコンピューティング部門のアジュールの伸びは31%増と、第1四半期の34%から鈍化したほか、予想の32%も下回った。アジュールは第3四半期も最高で32%増を見込んでおり、第2四半期から伸びが大きくは改善しない見通しを示している。フッドCFOはインタビューで「顧客ニーズに対応する十分なデータセンター能力をまだ確保できていないことが、クラウド部門の痛手となっている」と説明した。
また、同社はチャットGPTのオープンAIとの緊密な提携により、コパイロット・ブランドのAIアシスタントを相次ぎ発表したが、これらの収益化は一部が期待するよりも時間がかかっていることが示されている。
同社は過去最も多くの資金をAIに投じており、その大半は電力消費量の多いAIサービスに必要なチップやデータセンターに費やされている。今年度もAIのデータセンターに800億ドルを費やす予定だと発表。第2四半期の資本支出も223億ドルと予想の約210億ドルを上回った。
なお、ナデラCEOは中国のディープシークのAIモデルRIについて、「幾つかの真の技術革新がある。今や全てが明らかに共用化されており、広く利用されるようになろう」と好意的な見方を示した。同社は「アジュールAIファウンドリー」にR1を追加したことを明らかにしている。
(10-12月・第2四半期)
・1株利益:3.23ドル(予想:3.12ドル)
・売上高:696.3億ドル(予想:689.2億ドル)
マイクロソフト・クラウド:409億ドル(予想:411億ドル)
インテリジェント・クラウド:255.4億ドル(予想:258.9億ドル)
アジュールおよびその他のクラウドサービス:31%増(予想:31.8%増)
生産性およびビジネスプロセス:294.4億ドル(予想:280.4億ドル)
パーソナルコンピューティング:146.5億ドル(予想:144.2億ドル)
・営業利益:316.5億ドル(予想:302.6億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース