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モデルナ、冴えない決算も株価は上げに転じる=米国株個別

材料
2025年2月15日 0時58分

(NY時間10:57)(日本時間00:57)

モデルナ<MRNA> 32.99(+1.07 +3.35%)

ワクチンのモデルナ<MRNA>が下落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株損益の赤字は予想以上に膨らんだ。通期のガイダンスでも予想を下回る売上高見通しを示している。

これについて同社は、ワクチン販売の低迷と予期せぬ製造契約のキャンセルに伴う費用を2億3800万ドル計上したと説明している。

同社は事業の成長に苦戦しており、昨年はコストを27%削減した。今年はさらに10億ドルの削減を計画している。第4四半期の売上高は約10億ドルで、そのほぼ全額がコロナワクチンによるものであった。RSウイルスワクチンの売上は1500万ドルに留まっている。

モックCFOはインタビューで「今年は販売拡大、経費削減、新製品への投資に重点的に取り組んでいる」と述べた。

同社はトランプ政権の不確実性にも直面しており、特に著名なワクチン批判者であるロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が米保健福祉省のトップに就任したことで、その状況は深刻化している。同社は先月、鳥インフルエンザ・ワクチンの開発支援のため、米政府から5億9000万ドルの追加助成金を獲得している。

なお同社は、ノロウイルス・ワクチンの臨床試験(第3フェーズ)がFDAから一時保留されたと発表。ギラン・バレー症候群の症例が1件報告されたためだという。アナリストは「これはリスクと利益の観点から、このプログラムにとって大きな汚点となるだろう」と述べている。

ただ、株価は取引開始直後は売りが先行したものの、一巡すると上げに転じている。

(10-12月・第4四半期)

・1株損益(調整後):-2.91ドル(予想:-2.76ドル)

・売上高:9.66億ドル 66%減(予想:9.54億ドル)

コロナワクチン:9.23億ドル(予想:9.22億ドル)

・営業損益:-12.5億ドル(予想:-11.3億ドル)

・研究開発費:11.2億ドル(予想:11.6億ドル)

(通期見通し)

・売上高:15~25億ドル(予想:23.9億ドル)

・資本支出:約4億ドル(予想:4.69億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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