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【エヌビディア⑦】アーム買収騒動とインテル超え…コロナ禍で拡大するGPU需要<Buy&Hold STORIES-5->

特集
2025年2月18日 13時00分

Buy and hold Stories

エヌビディア<NVDA>
第3章Part7

第3章 生成AIブーム到来! 世界のハイテク産業の盟主に躍進

7.アーム買収騒動とインテル超え…コロナ禍で拡大するGPU需要

【タイトル】

※株価単位はドル。株式分割を反映後の修正値

「株式市場はエヌビディアの価値を理解していない」孫正義の言葉の意味とは

「私たちが嗅ぎ分けられるのは同じビジョンだ。狼のようにお互いのことを嗅ぎ合っている」。2024年11月に東京で開催されたエヌビディア<NVDA>のイベント、「AIサミット・ジャパン」でジェンスン・フアンと対談したソフトバンクグループ(SBG)<9984> CEOの孫正義は、フアンと自身の共通点をこう表現した。ドナルド・トランプ大統領就任式直後の25年1月21日に発表された、AI(人工知能)インフラへの5000億ドル規模の投資計画が象徴するように、孫は生成AIブームが巻き起こるはるか前から、AIの計り知れない可能性の大きさを誰にもまして喧伝し、この分野の事業開拓にまい進してきた。

「もし、あなたがいま、わが社の筆頭株主だったら……」。フアンに問われた孫は大笑いしながら、10年前に二人で交わした個人的な会話を話すようフアンに促した。

「ジェンスン、株式市場はエヌビディアの価値を理解していません。あなたの未来は素晴らしいものになるはずです。だが、しばらくは苦しみが続くでしょう。なぜならあなたが未来を発明しているからです。だから私が出資して、あなたを助けましょう。孫さんはそう提案してきました」

孫とエヌビディアの関係が日本で大きく報道されたのは17年5月。ブルームバーグの報道によってSBGがエヌビディアの第4位株主に浮上していることが明らかにされたのだ。誰よりもAIの可能性を信じてきた孫が、ゲーム用半導体メーカーからAI企業へシフトチェンジしようとしていた同社に注目するのは必然だったと言えよう。

その後、エヌビディアはゲーム用途に暗号資産のマイニング用途が加わったGPU(画像処理半導体)と、ディープラーニング用途のデータセンター向け半導体の売上高が増加し事業が拡大。AI時代の本命銘柄の一つとして株式市場の評価も急上昇していった。SBGがエヌビディア株を取得した16年12月に105ドル(平均取得額、当時の株価、株式分割反映値2.73ドル)だった株価は、18年10月には292.76ドル(同、分割反映値は7.32ドル)にまで上昇。ここまではAI革命の進展を見据えた孫正義の"慧眼"と言っていいだろう。

だが、投資家としての孫がエヌビディアのその後の成長の恩恵を受けることはなかった。18年10月、それまで急騰していた暗号資産が暴落しマイニング需要が急減すると、同社の株価は高値から2カ月で半減。このとき、SBGは同社の全株式を売却してしまったからだ。急落に備えてデリバティブによるリスクヘッジを行っていたため、相応の利益を生んだとのことだが、ポイントは孫が長期保有という選択肢も、買い増しという選択肢も取らずに2年足らずでの売却を選んだ点にある。

SBGのエヌビディア株投資と売却に至る暴落局面

【タイトル】

※株価単位はドル。左上チャート=当時の株価、右下チャート=株式分割を考慮後の修正値

孫がアームとエヌビディアを合併させたかった本当の理由

「逃がした魚は大きかった」。空前の生成AIブームに沸いた昨年、6月のSBGの株主総会で、孫は株主の質問にこう答えている。だが、実は孫は同社に対して単なる株式投資以上の思惑を向けていた。この株主総会で孫はさらに、16年のフアンとの会話の内容を詳しく語っている。

「アームの次はエヌビディアを買いたい。君は1ドルも出さ

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