21日の株式相場見通し=下値模索続く、円高とNYダウ大幅安で買い手控え
21日の東京株式市場は買い手控えムードが続き、日経平均株価は下値模索の動きとなりそうだ。前日に大幅安で3万9000円台を割り込んだが、きょうは3万8000円台前半まで水準を切り下げる展開が予想される。前日の欧州株市場は高安まちまちとなり、そのなかドイツの主要株価指数であるDAXは続落し、最高値街道から軌道を外す形となった。欧州の代表的な株価指数であるストックス600も続落した。一方、米国株市場では景気敏感株や消費関連株などをはじめ広範囲に売りが広がり、NYダウが一時670ドルあまり下落する波乱含みの値動きとなった。この日発表されたウォルマート<WMT>の決算では26年1月期の業績予想がコンセンサスに未達で、株価も大きく売られたことから投資家のセンチメントを冷やしている。また、国防費予算の削減観測が浮上するなか、防衛関連株に位置付けられるパランティアテクノロジーズ<PLTR>が大幅続落したことも手控えムードを助長した。トランプ米政権が打ち出す関税強化の動きも米国内でインフレ圧力を高める可能性が意識されており、FRBによる利下げが遅れるとの見方がネガティブ視されている。東京市場ではトランプ関税への警戒感に加え、国内で新発10年債利回りの上昇が顕著となっており、これが株式の相対的な割高感を高める要因として全体指数の上値を重くしている。足もと加速する円高も警戒材料だ。一方、ボックス下限である3万8000円大台ラインが近づくにつれ、逆張り狙いの押し目買いなども想定され、売り一巡後の動きが注目される。
20日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比450ドル94セント安の4万4176ドル65セントと3日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同93.891ポイント安の1万9962.362だった。
日程面では、きょうは1月の全国消費者物価指数(CPI)、3カ月物国庫短期証券の入札、1月の食品スーパー売上高など。海外では1月の英小売売上高のほか、2月の仏購買担当者景気指数(PMI)速報値、2月の独PMI速報値、2月のユーロ圏PMI速報値、2月の英PMI速報値、2月の米S&PグローバルPMI速報値、1月の米中古住宅販売件数、2月の米ミシガン大学消費者態度指数(確報値)など。