話題株ピックアップ【夕刊】(2):あすか薬HD、王将フード、武田
■あすか薬HD <4886> 2,099円 +24 円 (+1.2%) 本日終値
あすか製薬ホールディングス<4886>は6日続伸。3日取引終了後、フィリピン製薬企業のMedChoice Pharmaとの協業を目的として、同製薬企業の親会社であるFTS Ambroseの株式を取得し、持ち分法適用関連会社化すると発表した。甲状腺領域での協業が見込めるという。これが材料視された。
■王将フードサービス <9936> 3,080円 +35 円 (+1.2%) 本日終値
王将フードサービス<9936>が続伸。午前10時ごろに発表した2月度の月次売上高(速報)で直営既存店売上高が前年同月比10.8%増となり、41カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。2月14日に一部商品の価格改定を実施したが、ぎょうざ倶楽部お客様感謝キャンペーンなどの販促施策を効果的に展開したことなどで価格改定後も客数・客単価は好調に推移しており、ともに前年同月を上回った。
■武田薬品工業 <4502> 4,451円 +50 円 (+1.1%) 本日終値
武田薬品工業<4502>が3日続伸し、昨年来高値を更新した。同社は3日の取引終了後、米バイオ医薬品会社のプロタゴニスト・セラピューティクス<PTGX>とともに、真性多血症患者を対象とする「rusfertide」の第3相VERIFY試験に関し、主要評価項目および主要な副次評価項目を全て達成したと発表。今後の収益貢献を期待した買いが集まったようだ。rusfertideは米食品医薬品局(FDA)から希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)指定とファストトラック指定を受けている。標準治療に追加する治療としての臨床試験で、新たな安全性の問題は観察されなかった。武田とのライセンス契約に基づきプロタゴニスト・セラピューティクスは2500万ドルのマイルストーンの支払いを受ける予定。なお、武田は3日、国内従業員を対象に実施した希望退職・転進支援プログラムの結果についても公表。約680人が応募し、2月28日に退職したという。
■エリアリンク <8914> 2,098円 +12 円 (+0.6%) 本日終値
エリアリンク<8914>がしっかり。この日午前中、24年の出店実績と今後の出店計画を発表した。24年の「ハローストレージ」の出店数は1万545室で総室数は11万442室となり、25年には24年を上回る1万5000室の新規出店を計画しているという。また、特にニーズの高い関東・関西の都市部での展開を強化するほか、出店数の少ない地方エリアについても新規出店し、26年には1万8000室の出店、27年には2万1000室の出店、さらに今後5年で9万室の新規出店を計画。29年には総室数20万室の達成を目指すとしており、出店加速による業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。
■JR東日本 <9020> 3,038円 +16 円 (+0.5%) 本日終値
JR東日本<9020>が続伸。この日、次期東北新幹線車両(E10系)を30年度の営業運転開始を目指して開発すると発表しており、好材料視された。新型車両の最高営業運転時速は320キロメートルと、現行のE5系と同水準を維持するほか、「TRAIN DESK」を発展させたサービスの導入や、大型荷物置き場の拡幅、電源コンセントの全席設置などを導入する。また、5号車に荷物輸送用ドアを設置し、よりスムーズに積み下ろしを可能にすることで、途中駅での荷物の積み下ろしなど「はこビュン」サービスの柔軟性を高めるとしている。なお、27年秋以降に落成し走行試験を行い、営業運転開始を目指すとしている。
■不二家 <2211> 2,265円 +5 円 (+0.2%) 本日終値
不二家<2211>がしっかり。同社は3日、5月1日出荷分から飲料の一部商品を値上げすると発表しており、これによる採算改善などが期待されているようだ。メーカー希望小売価格を約8~13%値上げする方針。理由は国内外の糖類や果実原料価格の高騰に加え、包装資材価格や輸送コストの上昇を挙げている。
■伊藤園 <2593> 2,965.5円 -435.5 円 (-12.8%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
伊藤園<2593>は大幅反落。3日取引終了後に24年5月~25年1月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比4.2%増の3608億9300万円、営業利益は同18.2%減の178億800万円だった。飲食関連事業が堅調だったものの、主力のリーフ・ドリンク関連事業が増収減益となり全体に響いた。売上原価や販管費の増加が重荷となった。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。
■セレス <3696> 2,593円 -265 円 (-9.3%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
セレス<3696>は急反落。トランプ米政権の関税政策を巡る先行き警戒感が高まり、日米株式市場ではリスクオフの流れが急速に強まっている。こうしたなか、この流れは仮想通貨市場にも波及し、代表格ビットコインの価格は米戦略備蓄の対象となることへの期待から前日の日中までは堅調に推移していたが、その後急落。一気に1万ドルほど水準を切り下げ、足もと8万3000ドル近辺で推移している。これを受け、前日上昇していた一連の仮想通貨関連株も反落している。セレスやマネックスグループ<8698>のほか、メタプラネット<3350>が安い。
■セブン&アイ <3382> 2,044円 -151 円 (-6.9%) 本日終値 東証プライム 下落率6位
セブン&アイ・ホールディングス<3382>が急落。読売新聞オンラインが4日、「セブン&アイ・ホールディングスが、カナダのコンビニエンスストア大手からの買収提案を受け入れず、自力での企業価値向上を目指す方針を固めたことが3日わかった」と報じた。カナダのアリマンタシォン・クシュタールの買収提案を受け、株価にプレミアムを上乗せしたTOB(株式公開買い付け)を巡る思惑が同社株には広がっていたが、報道を受けてTOBが実施されない可能性が意識され、売りが促された。報道によると、社外取締役でつくる特別委員会が、単独での経営を維持する方針を決めた。クシュタールと米国で店舗網が重複し、反トラスト法に抵触する懸念が払しょくできないことなどを考慮したもようだ、としている。
■松屋 <8237> 1,058円 -43 円 (-3.9%) 本日終値
松屋<8237>が大幅反落。3日の取引終了後に発表した2月度の売上速報で、銀座店と浅草店を合わせた銀座本店の売上高が前年同月比1.0%減と3年半ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。化粧品や時計など銀座店の強みとなるカテゴリーは引き続き好調に推移したものの、ラグジュアリーブランドで春節の会期の前年とのずれが響いた。
株探ニュース