話題株ピックアップ【夕刊】(2):東亜建、テラドローン、コーナン
■東亜建設工業 <1885> 1,388円 +13 円 (+1.0%) 本日終値
東亜建設工業<1885>がしっかり。同社はきょう、五洋建設<1893>との共同企業体(JV)が、バングラデシュのチッタゴン港湾庁から「マタバリ港開発事業(第一期)パッケージ1港湾建設土木工事」を受注したと発表。これが下支え材料となったようだ。この工事は、国際協力機構(JICA)の有償円借款により、チッタゴン管区コックスバザール県マタバリ地区で、コンテナ・多目的ターミナルを建設するもの。受注金額はJVで約734億円、工期は42カ月となる見通しだとしている。
■Terra Drone <278A> 8,050円 +70 円 (+0.9%) 本日終値
Terra Drone<278A>が5日ぶりに反発。同社は6日、サウジアラビアで水中ドローンによる下水道検査を実施したことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。この検査は、同国の国営水道会社が保有する約38キロにわたる下水道管内の状態を、遠隔操作型の水中ドローンを使用したもの。同社は今後、今年1月30日に発売を開始した自社開発の屋内点検用ドローン「Terra Xross1」を用いて、下水道をはじめとするインフラ点検分野での事業展開を加速するとしている。
■コーナン商事 <7516> 3,680円 +20 円 (+0.6%) 本日終値
コーナン商事<7516>が3日続伸。6日に発表した2月度の月次売上動向で、既存店売上高が前年同月比1.0%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年がうるう年だった影響はあったものの、気温が低下したことで暖房器具や作業用防寒、カイロなどの冬物商品の売り上げが例年に比べて好調だったほか、凍結対策品として水道用品などの売り上げも伸びた。また、木材・建材や電動工具などのPRO商材も堅調だった。なお、全店売上高は同5.5%増だった。
■コスモHD <5021> 6,581円 +27 円 (+0.4%) 本日終値
コスモエネルギーホールディングス<5021>が反発。この日、日揮ホールディングス<1963>などと設立したSAFFAIRE SKY ENERGY(サファイア スカイ エナジー)の国内初となる国産SAF(持続可能な航空燃料)製造設備の竣工式を行ったと発表しており、好材料視された。サファイア スカイ エナジー社は、コスモ石油(出資比率48%)と日揮HD(同48%)、レボインターナショナル(京都市下京区、同4%)の3社が設立した国内初の国産SAFの大規模生産を目指す企業。コスモ石油堺製油所構内に廃食用油を原料とした国産SAFの製造・供給を行うためのSAF製造設備の建設を進めてきたが、昨年12月に完工し、4月からの供給を予定。年間約3万キロリットルのSAFの供給を目指しており、日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>に供給する。
■豊田自動織機 <6201> 13,100円 +45 円 (+0.3%) 本日終値
豊田自動織機<6201>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は6日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は1万5000円とした。同社はトヨタグループの本家で、トヨタ「RAV4」の組み立て、エンジンやエアコン用コンプレッサー、フォークリフトなどの製造・販売を手掛けている。業績面では、25年3月期通期計画に対する進捗は概ね順調で、同社は純利益を2450億円から2600億円(前期比13.6%増)に上方修正したが、同証券では更に2670億円へ上振れて着地すると予想している。企業価値向上に向けては、物流ソリューションを拡大する方針で、株主還元の強化も見込まれている。電動コンプレッサーや車載用電池など電動化対応製品の成長にも期待している。
■ニチレキグループ <5011> 2,310円 +5 円 (+0.2%) 本日終値
ニチレキグループ<5011>はしっかり。6日取引終了後、化学系専門商社のオー・ジー(大阪市淀川区)と、インドに合弁会社を設立すると発表した。アスファルト関連製品の開発に強みをもつニチレキGの技術力と、長年にわたりインドで事業を展開してきたオー・ジーの豊富な経験を結集し、協力して事業を推進していく。出資比率はニチレキGが70%、オー・ジーが30%。3月の設立を予定している。
■任天堂 <7974> 10,335円 -1,050 円 (-9.2%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
任天堂<7974>が一時1000円を超える下落を見せるなど、全体地合い悪の中で軟調ぶりが目立つ。外国為替市場で1ドル=147円台半ばまで急速に円高が進行しており、海外売上高比率が約8割を占める同社には逆風材料として意識されている。ここIP(知的財産権)関連株として海外機関投資家などの実需買いが観測されていたが、日経平均が大きく値を崩すなかで、「インデックス売りや海外投資家の持ち高調整の売りが株価を押し下げている」(中堅証券ストラテジスト)との見方が出ている。テクニカル的にも25日移動平均線をマドを開けて下放れたことから、利食い急ぎの売りを誘発し下げを助長した。
■日経レバ <1570> 23,830円 -1,150 円 (-4.6%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急落。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで価格変動率が日経平均の2倍に設定されており、全体相場のボラティリティが高まると個人投資家をはじめとした短期資金の参戦が活発化する傾向が強い。前日の米国株市場でNYダウやナスダック指数など主要株価指数が急落しており、恐怖指数と称されるVIX指数も一時25.92まで上昇した。これを受け東京市場でもセンチメントが急速に悪化し幅広い銘柄に売りが波及、日経平均は3万7000円台を割り込んだ。日経レバは逆張り指向の個人投資家に人気があり、最近の調整局面で信用買い残が膨れ上がり、前週末時点で昨年8月2日以来の高水準に積み上がっていた。昨年8月初旬に日経平均は3営業日連続安で歴史的な暴落に見舞われている。
株探ニュース