話題株ピックアップ【夕刊】(3):アドテスト、マクドナルド、セブン&アイ
■アドバンテスト <6857> 7,508円 -180 円 (-2.3%) 本日終値
アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連株が揃ってウリ気配スタートで4日続落、下値模索の動きを強めている。両銘柄とも直近は再び信用買い残が大きく膨らんでいることもあって、個人投資家のリスク回避の売りを誘発している。前日の米国株市場ではデータセンター向け半導体を手掛けるマーベルテクノロジーグループ<MRVL>が暴落し、これが他の半導体関連株にも波及する形となった。最近目標株価の引き上げのあったエヌビディア<NVDA>も、2月下旬以降は逆に株価の下落基調を強めており、株式需給悪が懸念される状況となっている。前日も5.7%安と急落し年初来の安値圏での推移となった。東京市場でも米半導体株安を引き継ぐ流れとなっているが、米株市場の取引終了後に開示されたブロードコム<AVGO>の決算が好調で時間外で大きく買われており、これが下げ渋る動きにつながるのかどうかが注目される。
■マクドナルド <2702> 5,630円 -80 円 (-1.4%) 本日終値
日本マクドナルドホールディングス<2702>は冴えない。6日の取引終了後に発表した2月度の売上高で、既存店売上高は前年同月比0.8%増と2カ月連続で前年実績を上回ったものの、全般相場にツレ安する格好となった。特製の四角いバンズを使用した見た目にもスタイリッシュな「ニューヨークバーガーズ」から4種類のバーガーを期間限定販売したほか、スイーツの「ひとくちチュロス」から、新フレーバー「ひとくち黒チュロス いちごチョコ」を期間限定で発売するなどしたことで、客数が同0.6%増、客単価が同0.2%増と伸長した。
■セブン&アイ <3382> 2,092円 -28 円 (-1.3%) 本日終値
セブン&アイ・ホールディングス<3382>はやや軟調。6日取引終了後、2030年度までに総額2兆円の自社株買いを実施すると発表した。「SST事業グループ(食品スーパーマーケット事業と専門店・その他事業)」の非連結化と、26年下半期までの実施を目指す北米セブンイレブン事業のIPOを通じて得られる資金を活用する。また、通常の事業運営から創出される利益の株主への還元に関して累進配当を行う方針とした。自社株買いの実施については事前報道で伝わっていたこともあり、同社株は前日時点で大幅高に買われていた。会社側からの正式発表を受けたきょうの株価への反応は限定的となったが、全体下げ相場のなか底堅く推移している。
■大王製紙 <3880> 857円 -9 円 (-1.0%) 本日終値
大王製紙<3880>は軟調。6日取引終了後、ベビー用紙おむつや生理用品などの生産・販売を手掛ける中国子会社の固定資産の一部を中国企業へ譲渡すると発表した。これに伴い、25年3月期連結業績において約40億円の特別損失が発生する見通し。あわせて、トルコ子会社の株式譲渡により、約30億円の特損が発生することも発表した。これが嫌気された。
■オートバックスセブン <9832> 1,492円 -1 円 (-0.1%) 本日終値
オートバックスセブン<9832>が後場下げ幅を縮小。午前11時30分ごろに発表した2月度の月次売上概況(速報)で、国内既存店売上高が前年同月比1.9%増となり、10カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。車買い取り・販売は前年が2ケタ伸長した反動で前年割れとなったものの、強い寒波や降雪を背景にタイヤやタイヤチェーン、バッテリーが好調に推移した。なお、全店売上高は同3.0%増だった。
■HOUSEI <5035> 547円 +67 円 (+14.0%) 一時ストップ高 本日終値
HOUSEI<5035>が大幅高で3日続伸。6日の取引終了後、自社の展開する生成AIローコード開発プラットフォーム「imprai」に、新たに生成AI検索エンジン「Perplexity AI」とLLM(大規模言語モデル)「DeepSeek R1」を搭載したと発表しており、好材料視された。「Perplexity AI」は、リアルタイムでインターネット上の膨大な情報を検索・分析し、最適な回答を提供する生成AI検索エンジンで、従来の検索エンジンとは異なり文脈を理解し、的確な情報を要約する能力を持つのが特徴。一方、「DeepSeek R1」は推論性能に特化したLLMで、前モデルを基盤に強化学習を適用することで、より高度な自然言語処理を実現しており、両者を搭載することで「imprai」は検索・解析能力を強化し、より高度な情報検索とAI活用を可能にするとしている。
■シダー <2435> 257円 +28 円 (+12.2%) 本日終値
シダー<2435>が続急伸。6日の取引終了後、25年3月期連結業績予想について、売上高を174億9300万円から178億3500万円(前期比3.1%増)へ、営業利益を7億7000万円から8億900万円(同5.5%増)へ、純利益を2億7800万円から3億6500万円(同79.8%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を6円から10円(前期4円)へ引き上げたことが好感された。デイサービス事業や施設サービス事業の一部の施設でインフルエンザなどの感染症の影響を受けたものの、施設稼働率の向上に取り組んだことなどが奏功して、従来予想を上回る見通し。また、配当については今期に上場20周年を迎えることを記念して4円の記念配当を実施するとしている。
■ノザワ <5237> 895円 +53 円 (+6.3%) 本日終値
ノザワ<5237>が後場に上げ幅を拡大した。同社は7日午後2時、株主還元方針の変更と期末配当予想の増額修正を発表しており、材料視されたようだ。これまで同社は連結配当性向30%をメドとする配当方針を採用していたが、連結配当性向の指標に加えてDOE(株主資本配当率)を採用。連結配当性向30%またはDOE3.0%のいずれか高い方をメドとする形とした。新たな方針に基づき、25年3月期の期末一括配当予想を従来の見通しから5円増額して40円(前期比5円増配)に引き上げた。
■日本基礎技術 <1914> 708円 +28 円 (+4.1%) 本日終値
日本基礎技術<1914>は後場強含む。同社は7日午後2時30分、取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.2%)、取得総額7億円を上限とする自社株買いの実施を発表。これを材料視した買いが入った。取得期間は5月15日から11月28日までとする。
■アスタリスク <6522> 492円 +14 円 (+2.9%) 本日終値
アスタリスク<6522>が3日ぶりに反発。この日の寄り前、スマートフォンのカメラを使用した画像認識バーコードリーダー「AsCamera」が、ラウンドワン<4680>子会社のラウンドワンジャパンに採用されたと発表しており、好材料視された。今回の採用は、クレーンゲームの景品棚卸業務の効率化を目的としたものという。クレーンゲームの景品は通常の流通ルートに乗らず、バーコードがついていない商品も多いことから棚卸作業は紙ベースの計数を行っていたが、「AsCamera」の導入により景品の特定作業が自動化され、作業時間を従来比25%削減し、さらに集計データをクラウドで一元管理することで、業務の効率化と精度向上を実現したとしている。
●ストップ高銘柄
雨風太陽 <5616> 1,378円 +300 円 (+27.8%) ストップ高 本日終値
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース