伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 3月9日版
日経平均は3万7874円を超えると3万9000円まで上げ余地が出てくる
1. 日経平均株価の3月の値動きのパターン
図1は、 日経平均株価の3月の値動きを示しています。
3月は1990年から2024年までの期間で、月足が陽線引けする確率が51.4%となっていて、あまり方向感のない展開となっています。
ただ、月足が陰線引けしている年の下ヒゲの値幅は、実体の値幅より大きくなっている年が目立ちます。たとえば、2011年は上ヒゲの値幅が92円幅、下ヒゲが1528円幅、実体が921円幅となっています。
図1の2011年の数値をすべて見ると、2011年の3月は月初にいったん92円幅だけ上昇した後、月初から4営業日目の3月4日に上値を抑えられて下降を開始して、2449円幅の下げを経過した後、3月末までの期間で1528円幅分だけ値を戻す動きとなっていることがわかります。
図1 日経平均株価の3月の値動き

図2は、2016年から2024年までの月ごとの1営業日の出来高の平均値です。
3月は、取引量の多い月であることがわかります。3月は多くの市場参加者が積極的な行動を起こしやすい時期のため、価格が下げると押し目を拾われやすい傾向があると推測できます。
図2 日経平均株価の出来高の推移

そのため、3月に価格が大きく下げる場合、図3の通り、月の前半に一気に下げ幅を拡大し、月末へ向けて値を戻すことが多くなっています。
図3 日経平均株価の3月が大きく下げる時の値動き

こちらは株探プレミアム限定記事です。プレミアムプランをご契約して読むことができます。
株探プレミアムに申し込む
(初回無料体験付き)
プレミアム会員の方はこちらからログイン
プレミアム会員になると...