欧米為替見通し: ドル・円は下げ渋りか、ドル売り継続も欧米株高なら円買い一服

通貨
2025年3月11日 17時25分

11日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米国経済の不透明感を背景に、ドル売り圧力が続く。雇用関連指標が弱い内容ならドル売りを後押し。ただ、前日大幅安となった欧米株が持ち直せば、円買いは一服しそうだ。

トランプ米大統領が9日放送のテレビインタビューで景気後退の可能性を否定しなかったことに反応し、10日の取引はNY株式市場の大幅安でリスクオフの展開となった。ユーロ・ドルは利益確定売りが強まり1.08ドル台前半に、ドル・円は節目の147円を割り込み146円半ばにそれぞれ軟化した。本日アジア市場でも混乱は続き、日本の長期金利上昇を受け円買いが先行。ただ、日経平均株価は大幅安も下げ幅を縮小し、円買いを弱めた。

この後の海外市場は引き続き米国経済の先行きが注視される。トランプ氏は政策運営による景気減速への影響をなかば認めており、リスクオフのムードが広がりやすい。今晩発表のJOLTS求人件数がそれを裏づける内容となれば、安全通貨の円が再び買いを集めるだろう。カナダのカーニー次期首相が米国との対決姿勢を示し、貿易摩擦に対する懸念も続きそうだ。ただ、前日大きく下げた欧米株価指数が自律反発で持ち直せば、円買いを巻き戻す展開とみる。

【今日の欧米市場の予定】

・23:00 米・1月JOLTS求人件数(予想:761.5万件、12月:760万件)

《CS》

提供:フィスコ

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