話題株ピックアップ【夕刊】(2):ゼンショHD、化工機、ニッコンHD
■ゼンショHD <7550> 8,302円 +250 円 (+3.1%) 本日終値
ゼンショーホールディングス<7550>が大幅続伸。同社傘下のすき家が12日、値上げの実施を発表した。収益性の向上を期待した買いを誘ったようだ。国産米や牛肉の高値が長期化していることを踏まえ、今月18日午前9時に価格を改定する。牛丼並盛は450円から480円、中盛は630円から650円、大盛は650円から680円に値上げする。
■三菱化工機 <6331> 3,950円 +85 円 (+2.2%) 本日終値
三菱化工機<6331>が続伸。12日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却したことに伴い、25年3月期に投資有価証券売却益9億3900万円を特別利益に計上すると発表したことが好感されたようだ。コーポレートガバナンス・コードに基づく政策保有株式の見直しによる資産効率の向上と財務体質の強化を図ることが目的としている。
■ニッコンHD <9072> 2,450.5円 +51.5 円 (+2.2%) 本日終値
ニッコンホールディングス<9072>が買われ、新高値をつけた。米運用会社ファラロン・キャピタル・マネジメントがニッコンHDの株式を買い増していたことが12日の取引終了後に明らかとなり、思惑視されたようだ。同日に提出された変更報告書によると、ファラロンの保有割合は8.54%から10.02%に上昇した。報告義務発生日は5日。保有目的の項目には「純投資及び建設的な対話(エンゲージメント)を通じた中長期的な企業価値向上(状況に応じて重要提案行為等を行うことを含む)」と記載している。
■イオンFS <8570> 1,308円 +26.5 円 (+2.1%) 本日終値
イオンフィナンシャルサービス<8570>が後場プラス圏に急浮上。午後1時ごろ、集計中の25年2月期連結業績について、売上高が5200億円から5331億円(前の期比9.8%増)へ、営業利益が550億円から613億円(同22.4%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。国内外で決済をはじめとした取扱高及び営業債権残高が拡大し収益が堅調に推移していることに加えて、費用コントロールの強化に継続して取り組んだことが寄与した。なお、純利益はオフライン取引の一部で不正利用と認められた取扱金額を貸倒関連費用として特別損失に計上したことなどから210億円から187億円(同10.5%減)へ下方修正した。
■あすか薬HD <4886> 2,317円 +31 円 (+1.4%) 本日終値
あすか製薬ホールディングス<4886>は13日続伸。同社は12日の取引終了後、発行済み株式総数の5.89%に相当する180万株の自己株消却を発表した。市場への再放出に伴う潜在的な需給悪化懸念が後退したと受け止められ、株価の支援材料となったようだ。消却予定日は21日とする。
■ADEKA <4401> 2,781.5円 +21.5 円 (+0.8%) 本日終値
ADEKA<4401>が続伸。岩井コスモ証券は12日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は3250円とした。同社の25年3月期の連結営業利益は前期比16.0%増の411億円の見通し。昨年11月に従来予想の392億円から増額修正している。樹脂添加剤事業と電子材料事業が伸びた。原子堆積法と呼ばれる特殊な薄膜形成で使うガスなどがAI半導体向けに好調だ。食用油脂や樹脂添加剤などあまり成長率が高くない事業を有しているが、AI時代に不可欠な先端半導体材料大手でもある同社のバリュエーションは明らかに評価不足とみている。
■任天堂 <7974> 10,180円 +20 円 (+0.2%) 本日終値
任天堂<7974>が3連騰。米ナイアンティックは12日、「ポケモンGO」や「ピクミンブルーム」「モンスターハンターNow」を手掛けるゲーム部門について、サウジアラビア系の米スコープリーに35億ドルで売却すると発表した。取引の一環としてナイアンテックの株主に対し、38億5000万ドルを還元する。ナイアンティックの株主である任天堂には、キャッシュ・インに伴う利益面でのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。
■GENDA <9166> 2,394円 -196 円 (-7.6%) 本日終値
GENDA<9166>は大幅続落。12日取引終了後に発表した25年1月期連結決算は売上高が前の期比2.0倍の1117億8600万円、営業利益が同48.3%増の79億6500万円だった。続く26年1月期も増収増益と好調な見通しを示したものの、好材料出尽くしとの見方から目先利益確定売りに押された。今期の売上高は前期比40.4%増の1570億円、営業利益は同31.8%増の105億円の見通し。引き続き新規出店やM&Aによる成長を目指す。配当予想は無配継続とした。あわせて、3月31日を基準日に1対2の株式分割を実施すると発表した。また、代表取締役社長の交代を発表し、現時点で代表取締役会長を務める片岡尚氏が新たに就任すると明らかにした。現任の申真衣氏は取締役となる。4月に開催する定時株主総会での承認を経て正式決定する予定。
■トヨタ自動車 <7203> 2,719円 -42.5 円 (-1.5%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>など自動車株が軟調に推移。時事通信によると、トランプ米大統領は12日、ホワイトハウスで記者団に対し「日本(からの自動車輸入の規模)はあまりに大き過ぎる」などと述べ、日本の自動車貿易を改めて批判した。米国側は4月2日に相互関税を発表するとみられている。米政権の関税策の方向性にマーケットの関心が向かうなか、トランプ氏の今回の発言を受け、自動車株に対しては稼ぎ頭となる北米事業の先行きを懸念した売りが膨らんだようだ。
■エコモット <3987> 412円 +80 円 (+24.1%) ストップ高 本日終値
エコモット<3987>が急騰。IoTソリューションの企画やこれに付随する端末製造、通信インフラ、アプリケーション開発などIoTインテグレーション事業をワンストップで展開している。12日取引終了後、国土交通省中部地方整備局が公募した現場ニーズ「道路異常箇所の自動抽出・事故損傷箇所を判別する技術」に対する技術提案が採用されたことを発表しており、これが材料視される形となった。株価は小型株特有のボラティリティの高さがあり、300円台前半と値ごろ感もあることで上値を見込んだ個人投資家など短期筋の買いを誘導している。
株探ニュース