NY株式:NYダウは674ドル高、政府機関閉鎖の回避期待が支援

市況
2025年3月15日 6時03分

米国株式市場は反発。ダウ平均は674.62ドル高の41488.19ドル、ナスダックは451.08ポイント高の17754.09で取引を終了した。

共和党のつなぎ予算案を巡り反対姿勢を示していた民主党の院内総務が案を支持する姿勢に転じたため期限切れによる政府機関閉鎖を回避する可能性が強まり、寄り付き後、上昇。値ごろ感からハイテクの買戻しも続き、相場は続伸した。ミシガン大消費者信頼感指数が予想以上に低下したため、伸び悩む局面もあったが国務長官がロシアとのウクライナ停戦を巡る交渉において、注意深く楽観的な感触を示したため期待感を受けた買いも手伝い相場は終日堅調に推移。終盤にかけ相場は上げ幅を拡大し、終了した。セクター別では自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が上昇した一方、不動産管理・開発が下落した。

クラウドベースのサイバーセキュリティ会社、ルーブリック(RBRK)は第4四半期決算で強い第1四半期の見通しを示し、上昇。オンライン署名のドキュサイン(DOCU)は四半期決算で人工知能(AI)活用の新契約管理プログラムが奏功した良好な内容が好感され、買われた。量子力学的な現象を活用するコンピューターシステムやハードウエア製品を提供するD-ウェーブ・クオンタム(QBTS)も第4四半期の強い結果が好感され、上昇。ソフトウエア会社のマイクロソフト(MSFT)も同セクターの需要増期待に連れ高。

半導体のエヌビディア(NVDA)は来週の開発者会議「gtc 2025」での最高経営責任者(CEO)の基調演説での新製品発表を期待し、買われた。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は中国での競争激化に対処するため、低価格版の「モデルY」開発する計画を発表し、上昇。ディスカウント小売のダラー・ゼネラル(DG)は高インフレが低所得者層の支出動向に影響しているとの見通しを示し、アナリストが投資判断を引下げ、下落。ヘルスケア製品メーカーのアボットラボラトリーズ(ABT)は乳児用粉ミルク訴訟を巡り、裁判官が再審判断を下し、下落。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は5日来の低水準となる21.77まで低下した。

(Horiko Capital Management LLC)

《ST》

提供:フィスコ

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