2月の米小売売上高、個人消費の落ち込みを示す

経済
2025年3月17日 22時23分

この日発表の2月の米小売売上高は前月比0.2%増と予想を下回り、前月分も下方修正された。1月分のデータは1.2%減と2021年7月以来最大の落ち込みとなった。トランプ大統領が貿易相手国からの輸入品に関税をかけ、物価を上昇させる可能性が高いと見られている中、今回の消費指標は特に重要。エコノミストはここ数週間、成長予想を下方修正している。

特に自動車は1月の低迷から回復が期待されていたが減少を示し、ガソリンの販売、電化製品、衣料品の販売も減少。小売業で唯一のサービス業カテゴリーであるレストラン・バーでの消費は過去1年間で最も減少した。今回の数字は個人消費が落ち込んでいることを示す証拠となっている。

企業、投資家、エコノミストは、消費者心理が悪化し、金融不安の兆候が強まるなか、先行きに慎重になっている。低所得者層はすでに資金繰りに窮しているほか、最近の株式市場の急落が大規模な投資を抑制していることから、富裕層の消費も後退する可能性がある。

一方、GDPの算出に使用される、いわゆるコントロール・グループ売上高は、2月に1.0%増加し、前月の減少を覆した。この指標には食品サービス、自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドは含まれていない。

*米小売売上高(2月)21:30

結果 0.2%

予想 0.6% 前回 -1.2%(-0.9%から修正)(前月比)

結果 0.3%

予想 0.3% 前回 -0.6%(-0.4%から修正)(除自動車・前月比)

結果 0.5%

予想 0.4% 前回 -0.8%(-0.5%から修正)(除自動車/ガソリン・前月比)

結果 1.0%

予想 0.4% 前回 -1.0%(-0.8%から修正)(コントロール・前月比)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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