インサイトが大幅安 主要評価項目を達成もアナリスト予想には届かず=米国株個別
(NY時間10:05)(日本時間23:05)
インサイト<INCY> 60.60(-7.27 -10.71%)
バイオ医薬品のインサイト<INCY>が大幅安。化膿性膿皮症(HS)に対する「ポボルシチニブ」の安全性と有効性を評価する後期臨床試験(第3フェーズ)で、主要評価項目を達成したと発表。STOP-HS1およびHS2試験伴に45mg、75mgの両試験用量で主要評価項目を達成した。
ただ、株価は冴えない反応。結果が一部のアナリスト予想に届かなかったことが嫌気されている。アナリストは「2つの臨床試験から得られた第3フェーズのデータは主要評価項目を達成したものの、奏効率はフェーズ2よりも弱く、比較対照療法よりも低い」と評した。
「対応可能なHS市場全体はピーク時で10億ドル超と見込まれるが、ポボルシチニブについては、現在の有効性が弱いこと、合併症を有するHS患者における(JAK阻害剤としての)同剤のブラックボックス警告(BBW)の可能性を考慮すると、ピーク時の商業的利益はより限定的と見ている」とも語った。BBWはFDAが処方薬のラベルに義務付ける最も厳しい警告。
【企業概要】
独自の治療薬の発見・開発・商業化に取り組むバイオ医薬品会社。血液・腫瘍学および炎症・自己免疫(IAI)の治療領域に注力し、骨髄線維症、移植片対宿主病(GVHD)、局所進行性・転移性胆管胆管癌などの承認薬に加え、多数の臨床プログラムの開発を進めるほか、皮膚疾患治療薬の開発にも取り組む。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース