ダウ平均は続伸の一方、ナスダックは下げに転じる=米国株序盤
NY株式17日(NY時間10:54)(日本時間23:54)
ダウ平均 41671.93(+183.74 +0.44%)
ナスダック 17716.25(-37.84 -0.21%)
CME日経平均先物 37570(大証終比:+370 +0.99%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は続伸の一方、ナスダックは下げに転じている。取引開始前に発表の2月の米小売売上高は予想を下回る内容で、前回分も下方修正されていた。ただ、GDPの算出に使用される自動車、エネルギー、建材を除いた、いわゆるコントロールグループは予想を上回る内容となっていた。これを受けて米株式市場はポジティブな反応も見せていた。下値での押し目買い意欲も出ているようだ。
ただ、投資家の先行き不安は根強い。本日はベッセント米財務長官が最近の市場の下落を健全なものだと否定したことを材料視している。米経済政策の再構築を図る中、米株式市場では何兆ドルもの価値が失われているが、長官の「不況の心配はしていない」との発言は、米株式市場の重石となっている模様。
今週はFOMCが予定されており、その結果を確認したいムードも広がりそうだ。政策は据え置きが確実視されている。今回は委員の金利見通し(ドットプロット)が公表され、注目を集めそうだが、市場では年内2回以上の利下げが織り込まれており、その見方に沿った内容になるか注目される。
IT・ハイテク株は上値の重い値動きとなっている。エヌビディア<NVDA>が下落しており、他の銘柄の下げを先導しているようだが、同社は本日から、開発者会議「GTC2025」を開催し、投資家の注目が集まっている。アナリストからは、会議ではAI関連の話題が数多く取り上げられ、市場のテーマとして復活する可能性が高いとの指摘も出ている。明日はフアンCEOの基調講演が予定されているが、「ネガティブなヘッドラインが出ることがあれば驚きだ」との声も聞かれる。
クルーズのノルウェージャン<NCLH>が上昇。アナリストが投資家説明会を受けて、投資判断を「買い」に引き上げた。
後払い決済システムなど次世代プラットフォームを手掛けるアファーム<AFRM>が大幅安。ライバルのクラーナ社が、ウォルマート<WMT>の「いますぐ買って、後で払う」ローンの独占的なサプライヤーとして、同社に取って代わると報じられた。
システムインフラのサイエンス・アプリケーションズ<SAIC>が決算を受け上昇。26年度通期のガイダンスで予想を上回る1株利益、売上高の見通しを示した。
ネットフリックス<NFLX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の850ドルから1100ドルに引き上げた。
バイオ医薬品のインサイト<INCY>が大幅安。化膿性膿皮症(HS)に対する「ポボルシチニブ」の安全性と有効性を評価する後期臨床試験(第3フェーズ)で、主要評価項目を達成したと発表。ただ、株価は冴えない反応。結果が一部のアナリスト予想に届かなかったことが嫌気されている模様。
アファーム<AFRM> 43.81(-6.27 -12.52%)
ネットフリックス<NFLX> 954.56(+36.56 +3.98%)
サイエンス・アプリ<SAIC> 117.10(+12.67 +12.13%)
インサイト<INCY> 60.75(-7.11 -10.48%)
ノルウェージャン<NCLH> 19.87(+0.68 +3.52%)
アップル<AAPL> 212.18(-1.31 -0.61%)
マイクロソフト<MSFT> 388.00(-0.56 -0.14%)
アマゾン<AMZN> 195.98(-1.97 -1.00%)
アルファベットC<GOOG> 166.92(-0.70 -0.42%)
テスラ<TSLA> 237.88(-12.11 -4.84%)
メタ<META> 600.76(-6.84 -1.13%)
AMD<AMD> 105.47(+4.50 +4.46%)
エヌビディア<NVDA> 119.73(-1.94 -1.59%)
イーライリリー<LLY> 824.78(+11.30 +1.39%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース