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株価指数先物【引け後】 米関税警戒で25日線突破は狙えず

市況
2025年3月24日 18時14分

大阪6月限

日経225先物 37350 -50 (-0.13%)

TOPIX先物 2761.5 -16.0 (-0.57%)

日経225先物(6月限)は前日比50円安の3万7350円で取引を終了。寄り付きは3万7520円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万7355円)を上回り、やや買い先行で始まった。現物の寄り付き直後には3万7590円まで上げ幅を広げた。ただし、下向きで推移する25日移動平均線(3万7600円)が抵抗線として機能するなか、前場中盤にかけて軟化し3万7380円と下落に転じる場面もみられた。前場中盤以降は、3万7380円~3万7450円辺りでの保ち合いを継続。後場終盤にかけてレンジを下抜ける形となり、3万7310円まで売られる場面もあった。

トランプ米大統領が相互関税を巡り「柔軟性がある」との認識を示したほか、一部の国・地域は除外される見込みと報じられるなか、日経225先物はロング優勢で始まった。ただ、足もとで抵抗線として機能している25日線突破を狙ったロングの動きはない。一方で、ショートを仕掛けてくる動きも限られており、狭いレンジでの推移となった。

また、日経平均株価は寄り付きを高値にこう着感の強い相場展開となり、本日の安値で取引を終えた。足もとで買われていた金融株や商社株が利食いに押される展開だったこともあり、リバランスの動きが中心だったと考えられる。そのなかで、米ヘッジファンドのエリオット・インベストメント・マネジメントによる株式取得が伝えられた住友不動産<8830>[東証P]が10%超の上昇となり、他の不動産株へ買いが波及していた。思惑的な売買で大きく変動する状況であり、先物市場においてはスキャルピング中心のトレードに向かわせそうだ。

日経225先物の25日線は、ナイトセッションで3万7540円辺りまで低下しており、節目の3万7500円水準が抵抗線として意識されてくる可能性はありそうだ。早い段階で同線をクリアできないと、3万7000円とのレンジ推移となり、次第にボリンジャーバンドの-1σ(3万6770円)辺りが射程に入ってくる可能性もある。

トランプ政権は4月2日にも貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」を発動する方針であるが、一部の国・地域は除外される見込みと報じられるなか、ショートも仕掛けにくい需給状況だ。そのため、25日線接近では戻り待ち狙いのショートでの対応になりそうだが、スタンスとしては押し目待ち狙いのロングを想定しておきたい。

NT倍率は先物中心限月で13.52倍に上昇した。前週末に2020年4月以来の13.50倍を下回ったことで、いったんはボトム形成を意識したリバランスの動きが入ったようだ。ソフトバンクグループ<9984>[東証P]が日経平均型を支えた半面、メガバンクの下げがTOPIX型の重荷となった。

手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万1107枚、ソシエテジェネラル証券が9297枚、サスケハナ・ホンコンが3455枚、バークレイズ証券が1916枚、日産証券が1433枚、JPモルガン証券が1254枚、ゴールドマン証券が1081枚、SBI証券が884枚、松井証券が791枚、モルガンMUFG証券が791枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万6949枚、ソシエテジェネラル証券が1万3580枚、バークレイズ証券が5169枚、JPモルガン証券が4388枚、モルガンMUFG証券が3423枚、ゴールドマン証券が3374枚、ビーオブエー証券が2031枚、UBS証券が1219枚、ドイツ証券が1182枚、サスケハナ・ホンコンが1158枚だった。

株探ニュース

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