話題株ピックアップ【夕刊】(2):巴工業、ブックオフG、東宝
■巴工業 <6309> 4,265円 +145 円 (+3.5%) 本日終値
巴工業<6309>が大幅高で5日ぶりに反発。24日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資しやすい環境を整え、株式の流動性を高めるとともに、投資家層の拡大を図ることが目的という。
■サトウ食品 <2923> 7,450円 +250 円 (+3.5%) 本日終値
サトウ食品<2923>が大幅高で3日ぶりに反発。24日の取引終了後、パックごはんの一部商品について休売または終売すると発表した。昨年8月に発生した「米不足」騒動の影響によるパックごはんの需要増大に伴い一部商品の出荷調整が必要となり、更なる生産効率化を目的としてのことという。休売時期は5月末ごろを予定しているが、需要増加と生産効率化による業績への影響を期待した買いが入ったようだ。
■ブックオフG <9278> 1,492円 +43 円 (+3.0%) 本日終値
ブックオフグループホールディングス<9278>は8日続伸。24日取引終了後、240万株(自己株式を除く発行済み株数の12.14%)を上限に25日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが手掛かりになった。株主の大日本印刷<7912>から株式を売却したいとの意向表明を受けたため。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、ブックオフGは25日に予定通り買い付けを実施し、222万9300株を取得した。
■東宝 <9602> 7,419円 +141 円 (+1.9%) 本日終値
東宝<9602>は堅調。24日取引終了後、25年2月期の配当予想を70円から85円(前の期85円)に増額修正すると発表した。各映画作品の好調などを踏まえた業績見通しや還元方針を勘案した。これが好感された。
■フジクラ <5803> 6,212円 +95 円 (+1.6%) 本日終値
フジクラ<5803>がにわかに脚光を浴びている。前日は全上場企業の中で売買代金トップとなり株価も続伸となったが、きょうは更に買い気が強まり一時7.7%高と値を飛ばし、売買代金も三菱重工業<7011>を凌いで連日の首位に躍り出ている。これまでデータセンター向け光ファイバーや光関連部品を手掛けていることで、同関連株の位置付けで物色人気を集めていた。しかし、足もとの異彩を放つ人気ぶりは他の電線メーカーなどデータセンター関連に位置付けられる銘柄とは明らかに一線を画しており、マーケット関係者の間でも話題となっていた。市場関係者によると「買い主体は海外ファンド筋である可能性があり、その根拠となっている材料がレーザー核融合関連との見方が浮上している。レーザーを燃料に照射して核融合発電を行う技術に関し、それに使うレーザーをフジクラが開発しているという文脈で投資資金が攻勢をかけている」(国内投資顧問系ストラテジスト)という。
■シンプレクス <4373> 2,930円 +32 円 (+1.1%) 本日終値
シンプレクス・ホールディングス<4373>は反発。24日取引終了後、総合コンサルティングファームのXspear Consulting(クロスピアコンサルティング、東京都港区)と共同で、エネルギー業界向けのDX推進サービスを提供開始したと発表した。これまで他の業界で培ってきたDX組織・人材育成のノウハウや高度な開発技術を活用し、エネルギー業界をサポートするという。
■トヨタ自動車 <7203> 2,882.5円 +19.5 円 (+0.7%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が上値追い態勢を強めている。外国為替市場では足もとドル買いの動きが活発で1ドル=150円トビ台後半まで円安が進んでおり、輸出セクターの中でも特に為替感応度の高い同社株に追い風材料として認識されている。同社は1円のドル高・円安で営業利益約500億円相当の押し上げ効果が試算されている。ただ、トランプ米大統領は24日の記者会見で「数日中に自動車への追加関税を発表する」と表明しており、関税が発動された際の影響を見極めたいとの思惑から、2900円台では目先利益確定の動きも観測される。
■INPEX <1605> 2,114.5円 +13.5 円 (+0.6%) 本日終値
INPEX<1605>やENEOSホールディングス<5020>が高い。24日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比0.83ドル高の1バレル=69.11ドルと上昇。トランプ米大統領は24日、ベネズエラ産の原油や天然ガスを購入している国からの輸入品に25%の関税を課すことを発表。ベネズエラからの原油の供給が減り、需給が引き締まるとの観測が浮上した。原油価格の上昇を受けINPEXなどに買いが流入した。
■三井倉HD <9302> 8,170円 +50 円 (+0.6%) 本日終値
三井倉庫ホールディングス<9302>が続伸。24日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。
■エムティーアイ <9438> 844円 +5 円 (+0.6%) 本日終値
エムティーアイ<9438>が反発。午後2時ごろ、子会社ソラミチシステムが、AI薬歴作成支援サービスを提供するcorte(東京都台東区)が実施する第三者割当増資を引き受けることになったと発表しており、好材料視された。corteは、調剤薬局内で薬剤師が患者に対して実施した服薬指導の会話を生成AIが自動で要約しテキストで表示する薬歴入力サポートツール「corte」をソラミチシステムと共同開発し、AI薬歴作成支援サービスを提供。今回の第三者割当増資引き受けはcorteとの更なる事業連携を図るのが狙いで、取得価額は非開示。また、増資引受後のソラミチシステムの出資比率は20.0%となる。なお、同件が25年9月期業績に与える影響は軽微としている。
株探ニュース