前場に注目すべき3つのポイント~国内需給要因により次第に底堅さが意識される~

市況
2025年3月28日 8時30分

28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■国内需給要因により次第に底堅さが意識される

■西部ガスHD、25/3上方修正 営業利益 90億円←75億円

■前場の注目材料:大日本印刷、医療物流を拡大、都内に来月拠点開設

■国内需給要因により次第に底堅さが意識される

28日の日本株市場は、売り先行で始まり、その後は国内需給要因により次第に底堅さが意識される相場展開が見込まれる。27日の米国市場は、NYダウが155ドル安、ナスダックは94ポイント安だった。トランプ米大統領が発表した自動車関税による不透明感や貿易戦争への警戒感から売り優勢の展開。雇用関連や国内総生産(GDP)など指標が堅調だったことから一時上昇に転じる場面もみられたが、終盤にかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比15円安の37395円。円相場は1ドル=151円00銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。本日は3月期決算企業の配当・権利落ち日になるため、先物との乖離が縮小する形になる。米株安の影響もありそうだが、米政権による自動車関税については前日の段階で織り込む形で自動車株は売られていたこともあり、影響は限られそうである。また、先物市場では配当再投資に伴う買い需要が見込まれることから、底堅さが意識されてくることで、押し目狙いのスタンスに向かわせやすい面はありそうだ。

来週4月2日の米政権による相互関税の内容を見極めたいところであり、積極的な売買は手控えられそうだが、配当落ちで値ごろ感からの買いも意識されてくる。上昇トレンドを継続している流動性のある銘柄などには、押し目待ち狙いの買いが入りやすいと考えられる。一方で、アドバンテスト<6857>などトレンドが悪化している銘柄については、明確な底入れを見極める必要がありそうだ。

日経平均株価は配当落ちの影響から25日線を割り込んでくると考えられるが、早い段階で同線を回復しているようだと、リバウンド機運が高まる可能性はあるだろう。こう着感が強まる局面においては、外部環境に振らされにくい中小型株での短期的な値幅取り狙いに向かわせよう。

■西部ガスHD、25/3上方修正 営業利益 90億円←75億円

西部ガスHD<9536>は2025年3月期業績予想の修正を発表。営業利益を75億円から90億円上方修正した。売上高は、ガス販売量が想定を下回る見込みであること等から微減の見通しとなる。利益面では、電力その他エネルギー事業の売上原価が想定を下回る見込みであること等から前回予想を上回る見通し。

■前場の注目材料

・為替相場は円安・ドル高(151.00-10)

・米原油先物は上昇(69.92、+0.27)

・活発な自社株買い

・東証による企業価値向上の要請

・大日本印刷<7912>医療物流を拡大、都内に来月拠点開設

・東邦瓦斯<9533>3年で電気・海外に2400億円投資、27年度経常益300億円目指す

・ローム<6963>マツダと電動車部品を共同開発、GaNパワー半導体で

・モリタHD<6455>消火活動指揮をAI支援、大阪万博で提案

・ソディック<6143>金属造形機の伊社買収、日欧で拡販

・名村造船所<7014>三菱造船などとアンモニア船の設計承認取得、大型化で輸送効率向上

・カナデビア<7004>大成建設・商船三井と覚書、浮体式洋上風力商用化へ

・ソニーG<6758>プロ野球12球団の試合データを可視化・共有、コンテンツ提供

・鹿島<1812>現場で流動化させる覆工用コンクリ開発、コスト大幅減

・岩谷産業<8088>コスモエネルギーHDと、有明に水素供給拠点、燃料電池バス向け

・三菱ケミカルG<4188>NVF製造技術供与、仏社とライセンス契約

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:30 3月東京都消費者物価コア指数(予想:前年比+2.2%、2月:+2.2%)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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