欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米相互関税見極めも不透明感でドル買い後退

通貨
2025年4月2日 17時37分

2日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。米相互関税はインフレ要因との見方が広がれば、ドル買い継続。貿易戦争の影響が懸念されるものの、不透明感を払拭できればリスク回避の円買いは一服しそうだ。

前日発表された米ISM製造業景況指数は好不況の境目である50を3カ月ぶりに下回った。このうち新規受注や雇用指数は低下、価格指数は上昇し、スタグフレーション懸念が強まった。2日の相互関税公表に向けややドル買いに振れ、ユーロ・ドルは1.0810ドル台から1.0780ドル台に軟化、ドル・円は149円前半を中心に底堅く推移した。本日アジア市場は米10年債利回りの上昇でドル買いに振れ、ドル・円は150円を目指す展開となった。

この後の海外市場は米トランプ政権が現地時間16時(日本時間3日5時)に公表する相互関税の内容が注視される。「例外なくすべての国を対象とする」方針が反映されれば物価上昇圧力となり、ドル高基調に変わりはないだろう。ただ、国内経済の減速が顕著になるなか、スタグフレーションがより意識されればドル買いは縮小の見通し。もっとも、予想はしにくいものの、方向性が示されれば不透明感はある程度払拭され、円買い一服の可能性もあろう。

【今日の欧米市場の予定】

・21:15 米・3月ADP雇用統計(予想:前月比+12.0万人、2月:+7.7万人)

・21:30 米・2月耐久財受注改定値(予想:前月比+0.9%、前回:+0.9%)

・23:00 米・2月製造業受注(予想:前月比+0.5%、1月:+1.7%)

《AK》

提供:フィスコ

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