2日の米国市場ダイジェスト:NYダウは235ドル高、貿易摩擦を警戒も減税期待が支える

市況
2025年4月3日 7時57分

■NY株式:NYダウは235ドル高、貿易摩擦を警戒も減税期待が支える

米国株式市場は上昇。ダウ平均は235.36ドル高の42225.32ドル、ナスダックは151.16ポイント高の17601.05で取引を終了した。

トランプ政権の相互関税発表を警戒した売りが続き、寄り付き後、大幅安。その後、民間部門のADP雇用統計が予想を上回る伸びとなるなど、良好な経済指標を受けて景気悪化懸念の後退に買戻しが強まった。関税率は最高水準が発表され、その後の交渉次第で引き下げる計画を財務長官が明らかにしたほか、メキシコ大統領が報復関税を発動しないと述べたため、警戒感が緩和。さらに、トランプ大統領が減税を巡り上院と協議することが報じられると、買戻しが一段と加速し相場は上昇に転じた。終盤にかけ、上げ幅を拡大し、終了。セクター別では自動車・自動車部品や小売りが上昇した一方、電気通信サービスが下落した。

電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は第1四半期の出荷台数が2022年の第2四半期来で最低に落ち込んだが、最高経営責任者(CEO)のマスク氏が政府効率化省(DOGE)から退く可能性が報じられ、上昇。レストラン食品配達サービスのドアダッシュ(DASH)はピザチェーンのドミノピザ(DPZ)と戦略的提携で合意し、上昇。ドミノピザ(DPZ)も上昇した。

配車サービスのウーバー・テクノロジーズ(UBER)はWERIDEとの提携でドバイでの自動運転サービス開始計画を発表し、上昇。ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)は人工知能(AI)研究責任者の退社により、AIの取り組みが遅れるとの懸念に下落した。

トランプ大統領は相互関税で、対中34%、対EU20%、対日24%関税を導入すると発表した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル・円は反落、トランプ関税政策を受けて成長見通し悪化

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は149円10銭まで下落後、150円49銭まで上昇し、149円35銭まで反落し、引けた。トランプ大統領が発表する相互関税を警戒したリスク回避のドル売り、円買いが強まった。その後、3月ADP雇用統計が予想以上に増加したほか、2月製造業受注や2月耐久財受注確定値が予想を上回りドルの買戻しが優勢となった。また、メキシコ大統領が報復関税を賦課しないと発言し米メキシコ貿易摩擦の深刻化懸念が緩和し、円買いが後退したほか、関税発動を控え、インフレ高止まりの思惑に伴う長期金利上昇もドル買いを一段と支援。トランプ大統領の相互関税発表を受け成長見通し悪化でドル売りが再開した。

ユーロ・ドルは1.0795ドルから1.0924ドルまで上昇し、1.0818ドルで引けた。欧州連合(EU)がトランプ関税から経済を守るための緊急措置を計画しているとの報でユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は161円16銭から164円18銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.2934ドルから1.3025ドルまで上昇。ドル・スイスは0.8839フランから0.8813フランまで下落した。

■NY原油:反発で71.71ドル、供給不安は解消されず

NY原油先物5月限は反発(NYMEX原油5月限終値:71.71 ↑0.51)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+0.51ドル(+0.72%)の71.71ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは70.61ドル-72.28ドル。供給不安は解消されていないため、利食い売りは一巡し、71ドル近辺で押し目買いが観測された。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 41.85ドル +0.36ドル(+0.86%)

モルガン・スタンレー(MS) 119.27ドル +3.53ドル(+3.04%)

ゴールドマン・サックス(GS)563.10ドル +14.65ドル(+2.67%)

インテル(INTC) 21.98ドル -0.07ドル(-0.31%)

アップル(AAPL) 223.89ドル +0.70ドル(+0.31%)

アルファベット(GOOG) 158.86ドル -0.02ドル(-0.01%)

メタ(META) 583.93ドル -2.07ドル(-0.35%)

キャタピラー(CAT) 334.66ドル +4.09ドル(+1.23%)

アルコア(AA) 30.84ドル +0.70ドル(+2.32%)

ウォルマート(WMT) 89.76ドル +0.93ドル(+1.04%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.