3日の株式相場見通し=大幅反落、日本への相互関税が想定以上の厳しさに

市況
2025年4月3日 8時00分

3日の東京株式市場はリスク回避の売り圧力が強まり、日経平均は大幅反落となる可能性が高い。前日まで2営業日続伸したとはいえ合計しても100円強の上昇に過ぎず、見送りムードが強かった。特に前日はTOPIXが安く、値下がり銘柄数が全体の74%を占めるなど実質的にはリスク回避の地合いだった。きょうもトランプ米政権が打ち出す関税政策による世界経済への影響が懸念されるなか、市場センチメントが強気に傾く状況は見込みにくい。前日の欧州株市場は高安まちまちながら、独DAXや仏CAC40は反落した。欧州時間2日夜に詳細が公表される相互関税を前に警戒感が強く、買いが手控えられた。ただ、米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数いずれも買いが優勢で、朝方は安く始まったものの、その後は浮上し、午後の取引ではおおむねプラス圏で推移した。この日はテスラ<TSLA>のイーロン・マスクCEOが政府効率化省の特別政府職員を数週間以内に退任する方向にあることが伝わり、これがポジティブ視された。しかし、東京市場では米株高に追随することは難しそうだ。日本時間早朝にトランプ米大統領から発表された相互関税の税率は国によって異なり、中国が34%と高く、欧州には20%の関税をかける方針を示したが、日本については24%としており、これは想定していたよりも厳しい内容であり、投資家心理を冷やす公算が大きい。外国為替市場では足もと急速にドル安・円高方向に振れていることも輸出主力株を中心に下げを助長する可能性が高そうだ。米株市場取引終了後の米株価指数先物は反落しており、きょうは取引時間中も米株先物の動向を横目に荒れた値動きが想定される。

2日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比235ドル36セント高の4万2225ドル32セントと反発。ナスダック総合株価指数は同151.155ポイント高の1万7601.046だった。

日程面では、きょうは4月の日銀当座預金増減要因見込み、週間の対外対内証券売買契約など。海外では2月の豪貿易収支、3月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)、ECB理事会の議事要旨、週間の米新規失業保険申請件数、2月の貿易収支、3月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数など。

出所:MINKABU PRESS

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