ダウ先物は1231ドル安 ナスダック100は4.4%安=米国株
米株価指数先物(6月限)(NY時間08:54)(日本時間21:54)
ダウ先物 41261(-1231.00 -2.90%)
S&P500 5507.25(-205.00 -3.59%)
ナスダック100先物 18891.75(-866.25 -4.38%)
きょうの米株価指数先物市場でダウ先物、S&P500、ナスダック100とも急落。前日引け後のトランプ関税の発表で市場は動揺している。
米国への全輸入品に最低10%の関税を賦課するほか、中国が34%、EUは20%、日本は24%、ベトナムは46%となる。中国についてはすでに課されている関税と合わせると、54%になるとも米当局者は述べていた。市場はもっと低い水準を想定していただけに、かなりショッキングな内容と受け止められているようだ。
今後の交渉余地は残しており、EUは即座の報復はしない方針を打ち出しているが、今後の交渉がどの程度効果を発揮するかは未知数。特に中国については可能性は低い。
市場からは、今回の関税措置は多国よりも米国への悪影響のほうが遥かに大きいとの見方が多く出ている。すでに弱さの兆候が出ている米経済に打撃を与え、インフレを再度押し上げると見ている模様。
「今回の内容はこの政権がこれまでに行ってきたことと同様に、行き当たりばったりであり、新たな関税の最終的な水準に加えて、複雑化の度合いが懸念されていたよりも悪く、まだ市場は織り込んでいない」といったコメントも聞かれる。いずれにしろ、本日の市場は最悪のシナリオとの受け止めから、本日の米株式市場は急落して始まりそうだ。
昨日のトランプ関税の発表で本日の市場は大荒れの中、マグニフィセント7銘柄は時間外で揃って下落。その中でもアップル<AAPL>の下げが目立っている。トランプ大統領が発表した相互関税が同社の生産拠点がある国々が相対的に高い関税率となっている点が嫌気されているようだ。
ナイキ<NKE>やデッカーズ<DECK>、ルルレモン<LULU>など靴や衣料品のメーカーの下げが時間外で目立っている。トランプ関税の発表が影響しており、上記の企業のサプライチェーンに、打撃を受ける可能性が指摘されている。
本日の株式市場はトランプ関税の世界経済に与える影響を警戒し、波乱の状況となっているが、その影響でマイクロソフト<MSFT>も下落。また、取引開始前に同社が世界各地のデータセンター計画を縮小すると伝わった。
電気自動車(EV)のルーシッド<LCID>が時間外で下落。前日の引け後に10億ドル規模の転換社債の発行計画を発表した。
(NY時間09:04)(日本時間22:04)時間外
ナイキ<NKE> 55.70(-9.26 -14.25%)
デッカーズ<DECK> 101.00(-16.98 -14.39%)
ルルレモン<LULU> 238.60(-44.15 -15.61%)
ルーシッド<LCID> 2.17(-0.23 -9.58%)
アップル<AAPL> 206.20(-17.69 -7.90%)
マイクロソフト<MSFT> 369.66(-12.48 -3.27%)
アマゾン<AMZN> 182.04(-13.97 -7.13%)
アルファベット<GOOG> 152.00(-6.86 -4.32%)
テスラ<TSLA> 265.10(-17.66 -6.25%)
メタ<META> 549.91(-34.02 -5.83%)
エヌビディア<NVDA> 103.89(-6.53 -5.91%)
AMD<AMD> 97.27(-5.69 -5.53%)
イーライリリー<LLY> 805.00(-13.22 -1.62%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース