話題株ピックアップ【昼刊】:フジHD、安川電、フジクラ

注目
2025年4月7日 11時37分

■フジHD <4676>  2,909円  +62 円 (+2.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位

フジ・メディア・ホールディングス<4676>が逆行高を演じている。前週末4日の取引終了後、旧村上ファンド系のレノ(東京都渋谷区)が変更報告書を提出。これによると、アクティビストとして知られる村上世彰氏の長女である野村絢氏がフジHDの株式を買い増していたことが明らかになり、思惑視されている。共同保有割合は5.19%から6.20%に上昇した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は3月28日。

■安川電機 <6506>  2,774円  -570 円 (-17.1%) 一時ストップ安   11:30現在  東証プライム 下落率3位

安川電機<6506>が一時ストップ安。同社は前週末4日の取引終了後、25年2月期の連結決算発表にあわせ、26年2月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比2.3%増の5500億円、営業利益は同19.6%増の600億円、最終利益は同18.4%減の465億円を見込む。最終減益の見通しとなったことに加えて、米政権による相互関税に対し中国が報復として追加関税を発表したことを受け、世界的な景気減速への警戒感が強まっており、景気敏感株である同社株に対し売り圧力が高まっている。前期に計上した株式売却益の反動で最終減益となる見通し。モーションコントロールとロボットの両部門では増収・営業増益を計画する。想定為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=160円。年間配当予想は前期と横ばいの68円とした。25年2月期の売上高は前の期比6.6%減の5376億8200万円、営業利益は同24.3%減の501億5600万円、最終利益は同12.4%増の569億8700万円だった。

■フジクラ <5803>  3,679円  -613 円 (-14.3%) 一時ストップ安   11:30現在

フジクラ<5803>や古河電気工業<5801>が一時ストップ安に売られ、年初来安値を連日で更新した。トランプ米政権による相互関税に対し中国が早速、報復措置に動いた。他の国も対抗措置を講じるリスクとともに、世界経済へのネガティブな影響が顕在化するとの警戒感が強まり、世界同時株安の様相を呈している。更に、ここにきて米巨大テック企業によるデータセンター投資計画の縮小などが報じられるようになった。電線株に関しては世界的なデータセンター増設の潮流でその恩恵を受けるとの期待感から、高いパフォーマンスを示してきただけに、投資マネーの流出による下押し圧力にさらされている。データセンター関連株と位置付けられている北海道電力<9509>もストップ安に売られる場面があった。

■日経レバ <1570>  17,620円  -2,660 円 (-13.1%)  11:30現在

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は朝方から大量の売り注文に商いが成立しないまま気配値を切り下げ、取引開始後24分を経過したところでようやく寄り付く、前例に乏しいリスクオフ一色の展開となった。寄り付いた直後に前日比18%安の1万6565円まで売り込まれる場面があった。日経レバは日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されていることから全体相場のボラティリティが高まる場面では、個人投資家など短期筋の商いが活発化する傾向が強い。前週末の欧米株市場がトランプ関税の世界経済への影響を懸念して全面安となるなか、東京市場でもリスク回避目的の売りが噴出した。日経平均は一時9%近い下げで3万1000円台を割り込んでおり、昨年8月5日のザラ場につけた3万1156円の安値を下回った。信用で買い建てた投資家の追い証に絡む投げ売りも下げを助長しているもようだ。

■野村ホールディングス <8604>  724.2円  -88.3 円 (-10.9%)  11:30現在

野村ホールディングス<8604>やSBIホールディングス<8473>、マネックスグループ<8698>が急落を続け、ともに年初来安値を更新した。米政権の相互関税とその報復措置が世界景気を減速させるとの懸念から、株式相場の調整が続いている。7日の東京株式市場で日経平均株価は一時3000円近く下落。取引時間中として2023年10月以来の安値水準をつけた。加えて、日本経済新聞電子版は5日、「個人投資家の証券口座が乗っ取られ株を勝手に取引される被害が楽天証券や野村証券など5社で確認された」と報じた。楽天グループ<4755>傘下の楽天証券と野村、SBI証券、マネックス証券、三井住友フィナンシャルグループ<8316>傘下のSMBC日興証券の5社で確認され、株式相場の不正操作を狙う組織犯罪の疑いが強いとも伝えている。フィッシング詐欺による不正取引の発生に証券各社が対応を迫られるなか、萎縮した投資意欲が売買手数料の減少につながるとの警戒感が続いており、証券株全般が下押しを余儀なくされている。

■三菱UFJ <8306>  1,503円  -165.5 円 (-9.9%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>など軒並み急落。メガバンクへの売り攻勢に勢いが増している。前週末の欧州株市場でドイツ銀行や仏ソシエテ・ジェネラルなど大手金融株が10%前後の急落に見舞われた。また、米国株市場でもJPモルガン<JPM>が8%強、ゴールドマン<GS>が7.9%安に売り込まれるなど金融セクターへの売り圧力が増幅されている。米関税とそれに対抗した各国の報復関税への動きによって世界経済への悪影響が懸念されている。「スタグフレーション懸念が現実味を帯び企業業績が急速に悪化した場合、銀行の融資焦げ付きなども警戒される可能性が出てきた。ここに来ての世界的な金融株安はそれを織り込みに行っているのではないか」(ネット証券アナリスト)という見方もある。前週末の東京市場では三菱UFJが断トツの売買代金をこなし株価を急落させたが、きょうも同社株の売買代金と株価動向が全体相場の流れを左右しそうだ。

■アドバンテスト <6857>  5,120円  -534 円 (-9.4%)  11:30現在

アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>が軒並みウリ気配スタートとなるなど半導体製造装置関連株への売り圧力の強さが際立っている。トランプ米政権が打ち出す高関税政策と各国の報復関税の動きが一段と顕在化するなか、前週末の欧米株市場は全面安となり、米国ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の下落率が終値で5.8%あまりに達した。特に半導体セクターへの売りが目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下落率はナスダック指数を大幅に上回る7.6%となった。SOX指数は2023年11月以来約1年半ぶりの安値水準に売り込まれている。アドテストは個人投資家の買い下がる動きが活発で、信用買い残が高水準に積み上がっていることから、追い証回避の売りなども予想される場面にある。

■Terra Drone <278A>  7,520円  -590 円 (-7.3%)  11:30現在

Terra Drone<278A>が3日ぶりに反落している。前週末4日の取引終了後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携して、経済安全保障重要技術育成プログラム研究開発ビジョン(第1次)で課題設定された、「災害・緊急時等に活用可能な小型無人機を含めた運航安全管理技術(Kプロ運航安全管理技術)」に採択されたと発表したが、地合い悪のなか、これを好材料視する動きは限定的のようだ。テラドローンは、災害・緊急時などに現場を飛行する無人機とのシステム連接や、無人機を飛行させるオペレーターに対する安全飛行支援機能の提供など、現場で無人機を安全に飛行させるための支援を行う「運航者サブシステム」の研究開発を担当する。研究開発を通じて、災害・緊急時などにおける無人機の活用をさらに推進するとしている。

■任天堂 <7974>  9,520円  -457 円 (-4.6%)  11:30現在

任天堂<7974>が急落している。同社の新型ゲーム機「Nintendo Switch2(ニンテンドースイッチ2)」に関し、米国での予約開始日が4月9日から延期すると伝わった。米国の関税発動の影響を見極めるためで、6月5日の発売日に変更はないと国内外のメディアが報じている。報道を嫌気した売りが優勢となったようだ。

■イオン <8267>  3,731円  -63 円 (-1.7%)  11:30現在

イオン<8267>が3日ぶりに反落した。同社は前週末4日の取引終了後、25年2月期の連結業績に関し、これまで460億円と予想していた最終利益が285億円(前の期比36.2%減)で着地したようだと発表。増益予想から一転、減益で着地する格好となり、嫌気されたようだ。売上高は10兆1340億円(同6.1%増)と、計画に対し1340億円上振れしたようだ。食品・日用品を中心に必需品の売り上げが底堅く推移するなか、国内外でカードショッピング取扱高が増加した総合金融事業が貢献。いなげやを新規に連結化した影響も出た。一方、小売事業で粗利益率の改善が想定通りに進まなかったほか、総合金融事業においてカード不正利用被害による一過性の損失を計上。中国で展開する各事業など、エリア戦略や出店計画を見直すなか、減損損失や閉店関連損失も発生した。

■参天製薬 <4536>  1,422.5円  -8.5 円 (-0.6%)  11:30現在

参天製薬<4536>がしっかり。同社は4日、開放隅角緑内障または高眼圧症の治療薬「タプコム」が中国の国家薬品監督管理局(NMPA)から製造販売承認を取得したと発表。同製剤は、参天薬とAGC<5201>により創製された防腐剤無添加の配合点眼剤。開放隅角緑内障・高眼圧症の患者を対象とする眼圧下降において、ベータ遮断薬またはプロスタグランジン誘導体単剤では効果が不十分で併用療法を必要とする患者および長期的な緑内障治療において防腐剤を含まない点眼剤が有用な患者を対象としている。

■メディカル一光グループ <3353>  2,295円  +175 円 (+8.3%)  11:30現在

メディカル一光グループ<3353>が急反発している。前週末4日の取引終了後に発表した26年2月期連結業績見通しで、売上高525億円(前期比8.5%増)、営業利益19億5000万円(同15.2%増)、純利益12億5000万円(同10.3%増)と2ケタ増益を見込み、年間配当予想を前期比55円増の120円としたことが好感されている。前期に実施したM&Aの効果の最大化を図ることで、事業の拡大を図る。なお、25年2月期決算は、売上高483億9300万円(前の期比21.3%増)、営業利益16億9200万円(同8.5%増)、純利益11億3300万円(同9.0%増)だった。同時に28年2月期までに売上高600億円、営業利益25億円を目指すとしたことも好材料視されている。積極的なM&Aによるトップラインの引き上げや統合効果の早期発現、調剤薬局の新規店舗及び介護施設の開設などに取り組むとしている。このほか、自社株30万株(発行済み株数の7.37%)を4月30日付で消却すると発表している。

■ライズCG <9168>  612円  +5 円 (+0.8%)  11:30現在

ライズ・コンサルティング・グループ<9168>は全般安を受けて下落する場面もあったが、その後切り返し4日ぶりに反発している。前週末4日の取引終了後、SHIFT<3697>と資本・業務提携すると発表しており、好材料視されている。5月上旬の予定で、SHIFTがライズCG株式の33.0%(議決権所有割合ベース)にあたる801万9700株を76億1871万5000円で取得し、持ち分法適用会社化する。資本・業務提携によりライズCGは、戦略コンサルティングの案件をSHIFTグループの開発・テスト・保守・運用機能に連携させることで、獲得できる案件の幅を広げることが可能になるほか、SHIFTにとってもライズCGと協業することで、足もとで注力しているトップセールスの更なる拡大に取り組むことができる。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■M米債長ヘ無 <182A>  504円  +2.8 円 (+0.6%)  11:30現在

MAXIS米国国債20年超上場投信(為替ヘッジなし)<182A>やMAXIS米国国債1-3年上場投信(為替ヘッジなし)<181A>、iシェアーズ 米国債25年超 ロングデュレーション ETF<237A>など米国債型のETFが物色されている。トランプ米政権の相互関税に対し中国が報復措置に動いた。世界経済へのダメージが警戒され、投資家心理が委縮するなか、前週末4日の米国市場では安全資産と位置付けられる国債への買い需要が高まり、米長期金利は一時3.86%に低下(債券価格は上昇)した。週明け7日の東京市場でも質への逃避的な動きが継続しており、米国債型ETFの価格形成に影響を及ぼしている。

■マルマエ <6264>  952円  -198 円 (-17.2%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位

マルマエ<6264>が大幅安で3日続落している。前週末4日の取引終了後に発表した2月中間期単独決算は、売上高39億1100万円(前年同期比91.7%増)、営業利益9億5200万円(前年同期7800万円の赤字)、最終利益6億6400万円(同1億100万円の赤字)と大幅黒字転換したものの、地合い悪のなか特に半導体関連株の下落もあって、売りが優勢となっている。半導体分野停滞の原因となっていた顧客の過剰在庫の解消傾向が出始めたことで、消耗品の受注が急回復したほか、新規顧客からの受注も順調に推移した。また、FPD分野では有機ELディスプレー向けが好調に推移。材料費や外注加工費なども増加したが、それらを吸収し大幅黒字転換した。なお、25年8月期通期業績予想は、売上高76億円(前期比60.0%増)、営業利益16億円(同10.2倍)、最終利益10億6500万円(同56.1倍)の従来見通しを据え置いている。

●ストップ高銘柄

VIXETF <318A>  1,497.5円  +300 円 (+25.1%) ストップ高   11:30現在

野村日気候 <294A>  2,226円  +400 円 (+21.9%) ストップ高   11:30現在

ジャニス工業 <5342>  465円  +80 円 (+20.8%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

H株ブル <1572>  5,686円  -1,000 円 (-15.0%) ストップ安売り気配   11:30現在

イオレ <2334>  830円  -150 円 (-15.3%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、2銘柄

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