伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 4月13日版
日経平均は目先上値を抑えられると3万円割れが視野に入る
1. NYダウは9日高値の4万0778ドルを超えられるかが焦点
図1は、 NYダウの日足です。
NYダウは、2024年12月4日高値の4万5073ドルと、2025年1月31日高値の4万5054ドルで作るダブル・トップを完成した後、一気に下値の目標値まで到達しています。
4月7日安値の3万6611ドルは、ダブル・トップの下値目標値へ到達した地点であり、また、2022年1月から10月までの下げ幅と同程度の値幅(8292ドル幅)の下げを経過して、押し目をつけた地点にもなっています(4万5073ドルから3万6611ドルまでの下げ幅は8462ドル幅です)。
現在が大勢の上昇局面を継続しているなら、3万6611ドルが押し目底になって、今後の価格が上昇の流れへ入ると考えられます。
一方で、2024年12月4日以降、まだ下げの流れを継続しているとするなら、4月7日以降の反発は2025年1月13日から31日までの反発(3210ドル幅)と同程度の値幅で終わり、すぐに下降を開始するはずです。
弱気の流れを継続中なら、4月7日以降、4167ドル幅の上げ場面となった4月9日高値の4万0778ドルは一時的な反発の終点になっていると考えられます(3210ドル幅と比較して値幅が大きくなり過ぎていますが、急落の反動高で振れ幅が大きくなっていることを考慮しています)。
週明け後、価格が上昇を継続して4月9日高値の4万0778ドルを超える動きになるなら、4月7日安値の3万6611ドルが押し目底となって、今後の価格が上昇を開始する可能性が出てきます。
そうならなくても、少なくとも7月頃までの期間で、下値堅い動きになると考えられます。
週明け後、4万0778ドルを超えられずに上値を抑えられるなら、まだ下降の流れを継続している可能性を考えておく必要が出てきます。
その場合、4月末頃までは4万0778ドル以上の上値の重さと、3万6611ドル以下への下げ余地のあることを確認する作業として、ジグザグに上値を切り下げて、上値の重さを示す展開になる公算です。
図1 NYダウ(日足)と今後の予想線