話題株ピックアップ【夕刊】(3):TKP、菱地所、WHDC
■ティーケーピー <3479> 1,769円 -69 円 (-3.8%) 本日終値
ティーケーピー<3479>が反落。14日の取引終了後に26年2月期の連結業績予想を発表。売上高1030億円(前期比74.0%増)、営業利益70億円(同18.3%増)、純利益32億円(同15.6%減)と2ケタ営業増益を予想しており、朝方はこれを好感する形で年初来高値を更新したものの、買い一巡後は利益確定売りに押される展開となった。企業の人的資本投資への関心や対面コミュニケーション回帰の動きを受け、貸会議室事業が堅調に推移する見通しであることに加えて。前期に出店した宿泊施設の通年寄与や新規出店などが業績を押し上げる見通し。また、前期に連結化したリリカラ、ノバレーゼなどの通年寄与も見込まれる。一方、最終利益は前期に計上した法人税等調整額が剥落することで減益を見込む。なお、25年2月期決算は、売上高592億800万円(前年同期比62.0%増)、営業利益59億1500万円(同28.4%増)、純利益37億8900万円(同48.2%減)だった。同時に、上限を300万株(発行済み株数の7.07%)、または35億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は4月15日から6月30日までで、株主還元の強化や資本効率性の向上を図るためとしている。
■三菱地所 <8802> 2,412円 -29 円 (-1.2%) 本日終値
三菱地所<8802>が朝高後に下げに沈んだ。三井不動産<8801>や住友不動産<8830>も後場は軟調に推移した。日本の財務省が15日に実施した20年債入札は、応札倍率が2.96倍と前回(3月12日)の3.46倍から低下。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は34銭で、前回の20銭から拡大した。市場では弱めの結果となったと受け止められており、債券先物は下げ幅を拡大。長期金利への上昇圧力が高まった。これを受け、金利上昇が収益面で悪影響をもたらすと考えられている不動産株の買い持ち高を圧縮する目的の売りが出たようだ。
■WHDC <3823> 120円 +30 円 (+33.3%) ストップ高 本日終値
THE WHY HOW DO COMPANY<3823>がストップ高。14日の取引終了後に発表した2月中間期連結決算で、売上高8億900万円(前年同期比2.1倍)、営業利益1800万円(前年同期1億2500万円の赤字)、最終損益6900万円の赤字(同1億7500万円の赤字)と営業損益が黒字転換したことが好感された。主力のソリューション事業の収益が改善に向かったことに加えて、カプセルトイ事業を行うドリームプラネット及び日焼け機器事業を行うサンライズジャパンを取得したことが寄与した。なお、非開示としていた25年8月期通期業績予想は、売上高17億7200万円(前期比2.4倍)、営業利益1億2900万円(前期2億4700万円の赤字)、最終利益500万円(同9億6100万円の赤字)を見込む。同時に、産業用ドローンの製造・販売を行うマゼックス(大阪府東大阪市)と業務提携契約を締結したと発表した。マゼックスの産業用ドローン製品を活用した新たなドローンソリューションを提供するほか、WHDCの持つ全国的なネットワークとマーケティングノウハウを活用し、マゼックス製品の販路拡大を図るとしている。なお、同件が業績に与える影響は業績予想には織り込んでいないとしている。
■エコモット <3987> 444円 +80 円 (+22.0%) ストップ高 本日終値
エコモット<3987>は急反発。14日取引終了後に24年9月~25年2月期連結決算を発表し、売上高は14億1100万円(前年同期比0.1%減)、営業利益は4400万円(前年同期300万円)だった。建設DX製品を取り扱うコンストラクションソリューション部門、太陽光発電設備に関する土地開発・施工販売を手掛けるIoTパワード部門が伸びた。営業利益は通期計画(3300万円)を超過しており、これがポジティブサプライズとなる形で買われた。あわせて、取得上限15万株(自己株式を除く発行済み株数の2.85%)、または5000万円とする自社株買いの実施を発表した。期間は4月15日から8月31日まで。これを好感した買いも入ったもよう。
■ヴレインS <135A> 2,386円 +400 円 (+20.1%) ストップ高 本日終値
VRAIN Solution<135A>が4連騰。14日の取引終了後に発表した26年2月期単独業績予想で、売上高32億1500万円(前期比50.0%増)、営業利益8億9000万~9億4000万円(同49.6~58.0%増)と大幅増収増益を見込むことが好感された。AIシステムで新規顧客からの受注に加え、既存顧客からのリピート案件の増加による売り上げの拡大を見込む一方、DXコンサルティングでは既存顧客のリピート需要を中心にした自動化案件の積み上げのほか、AIシステムとの連携による業務効率化を図る案件などを見込む。なお、次年度の生産体制に向けて年度末に合わせて設備導入を完了させたいというニーズが強いことから、業績は前期に続き下期偏重となる見通しだ。同時に発表した25年2月期決算は、売上高21億4400万円(前の期比52.0%増)、営業利益5億9400万円(同17.1%増)、純利益4億2500万円(同28.7%増)だった。
■ABEJA <5574> 2,496円 +417 円 (+20.1%) 一時ストップ高 本日終値
ABEJA<5574>が急騰。14日の取引終了後、25年8月期単独業績予想について、売上高を32億6000万円から34億5000万円(前期比24.7%増)へ、営業利益を2億2000万円から3億7000万円(同27.4%増)へ、純利益を2億円から3億5900万円(同64.1%増)へ上方修正したことが好感された。上期においてLLM(大規模言語モデル)関連の案件を牽引役に売上高が大幅に伸長し、想定を上回ったことが要因としている。なお、2月中間期決算は、売上高18億700万円(前年同期比26.9%増)、営業利益2億8900万円(同43.4%増)、純利益2億4400万円(同43.4%増)だった。
■キッズウェル・バイオ <4584> 136円 +21 円 (+18.3%) 一時ストップ高 本日終値
キッズウェル・バイオ<4584>が一時ストップ高まで買われた。同社は14日、子会社のS-Quatreが5月7~10日に米ルイジアナ州ニューオリンズで開催される「ISCT2025 国際細胞治療学会」で、SQ-SHED(乳歯歯髄幹細胞)の新たな大量培養法について米コーニング<GLW>と共同で発表することを明らかにしており、これが材料視されたようだ。なお、S-Quatreは、この新規大量培養法に基づき、今後の後期臨床試験及び商用製造への適用に向け、本格的なプロセス開発を行うため製造受託事業を展開するニプロ<8086>と共同開発契約を締結し、開発を進めている。
■プロディライト <5580> 1,018円 +150 円 (+17.3%) ストップ高 本日終値
プロディライト<5580>がストップ高。14日の取引終了後に発表した2月中間期連結決算が、売上高13億2000万円、営業利益5800万円、純利益3000万円となり、前期まで単独決算だったため前年同期との比較はできないものの、上期従来予想の営業利益5000万円を上回って着地したことが好感された。クラウドPBX「INNOVERA」を軸とする音声ソリューション事業が好調だったことに加えて、24年11月に連結化したNNコミュニケーションズによる移動通信設備事業、取り次ぎ販売事業の2つの事業が想定通りに推移したことが寄与した。なお、25年8月期通期業績予想は、売上高28億8700万円、営業利益1億9600万円、純利益1億2700万円の従来見通しを据え置いている。同時に、25年8月末日時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視されている。毎年8月末日及び2月末日時点で4単元(400株)以上を6カ月以上継続して保有する株主を対象にデジタルギフト1万5000円分(年3万円分)贈呈する。なお初回のみ、継続保有期間に関わらず25年8月末日時点で400株以上を保有する株主を対象とする。
■ニーズウェル <3992> 417円 +61 円 (+17.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
ニーズウェル<3992>が後場に上げ幅を急拡大した。同社は15日午後2時、株主優待制度を導入すると発表した。同社は昨年9月末時点で東証プライム市場の上場維持基準である流通株式時価総額100億円が未達となっていることを踏まえ、同基準の達成に向けて今年6月に株価600円を目指す方針。具体的な施策として、9月30日を基準日として1000株以上を保有する株主を対象に、QUOカード1万5000円分を贈呈する優待制度を導入し、株主数の増加を図る。
■フライヤー <323A> 703円 +100 円 (+16.6%) ストップ高 本日終値
フライヤー<323A>はストップ高。14日取引終了後、26年2月期単独業績予想について売上高を11億2000万円(前期比18.1%増)、営業利益を1億円(前期800万円)と発表。成長継続の見通しを好感した買いが膨らんでいる。配当予想は引き続き無配とした。同時に発表した25年2月期決算は売上高が9億4800万円(前の期比20.8%増)、営業損益が800万円の黒字(前の期1億3200万円の赤字)だった。主力事業である要約コンテンツを主軸とした人材育成サービス「flier business」において新規契約企業数が順調に推移した。
●ストップ高銘柄
日本調剤 <3341> 2,136円 +400 円 (+23.0%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース