シティグループが決算受け上昇 通期の経常収益の見通しは下方修正=米国株個別
(NY時間11:10)(日本時間00:10)
シティグループ<C> 64.67(+1.45 +2.29%)
シティグループ<C>が上昇。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、経常収益が予想を上回った。トレーディング収入が予想を上回り、株式、債券・為替・商品(FICC)とも予想を上回った。純受取利息(NII)も予想を上回っている。ただ、通期の経常収益の見通しは下方修正した。
フレーザーCEOが注力する富裕層向け部門の収入が24%増の21日線億ドルと過去最高を記録。特に弁護士などの専門サービス企業向けに個別の助言を提供する「ウェルス・アット・ワーク」事業が増収に貢献した。
収益性を見極める指標として同行が重視する有形普通株主資本利益率(ROTCE)は9.1%に上昇。フレーザーCEOは、来年末までにROTCEを10-11%に引き上げることを目標に掲げている。目標達成に向けた取り組みの一環として、組織再編を行い、外部からリーダーを起用、数千人の削減に踏み切った。
アナリストは中核事業の結果とガイダンスを好意的に受け止め、「株式は短期的に好反応を示すと予想する」と述べている。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益:1.96ドル(予想:1.84ドル)
・経常収益:216億ドル(予想:212.8億ドル)
純受取利息(NII):140.1億ドル(予想:136.8億ドル)
トレーディング:59.9億ドル(予想:57.5億ドル)
FICC:44.8億ドル(予想:43.7億ドル)
株式:15.1億ドル(予想:13.7億ドル)
バンキング:19.5億ドル(予想:16.5億ドル)
投資銀行:10.4億ドル(予想:9.4億ドル)
サービス:48.9億ドル(予想:50.1億ドル)
富裕層向け:21.0億ドル(予想:20億ドル)
米個人向け:52.3億ドル(予想:52.5億ドル)
・普通株式Tier1比率:13.4%(予想:13.6%)
・株主資本利益率(ROE):8.0%(予想:7.5%)
・有形普通株主資本利益率:9.1%(予想:8.4%)
・純貸倒損失:24.6億ドル(予想:23.4億ドル)
・総融資額:7021億ドル(予想:6940億ドル)
・総預金:1.32兆ドル
(通期見通し)
・経常収益(調整後):831~841億ドル(従来:835~845億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース