ペイパルが決算 アナリストからは再建計画の進展が指摘される=米国株個別
(NY時間10:43)(日本時間23:43)
ペイパル<PYPL> 65.37(+0.44 +0.68%)
決済サービスのペイパル<PYPL>が取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予想を下回った。ガイダンスでは予想を上回る1株利益の見通しを示したほか、通期については予想を据え置いていた。
第1四半期の1株利益が予想を上回ったにもかかわらず、世界的なマクロ環境の不確実性を理由に、通期の1株利益の見通しを据え置いた格好。
ただ、アナリストは、今回の決算はクリスCEOの再建計画の進展を示していると指摘。「進捗の兆候が回復を後押しする。通期見通しを維持したことは強さを示している」と述べている。「堅調な第1四半期は、クリスCEOが前経営陣の成長至上主義戦略の失敗から生じた混乱を修復する努力の成果だ」とも指摘した。
しかし、同社は売上高よりも利益向上を優先しているが、利益は依然として変動が激しい状態ではある。
株価は発表直後に時間外で下落していたものの、通常取引に入るとプラスに転じている。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.33ドル(予想:1.16ドル)
・売上高:77.9億ドル 1.2%増(予想:78.5億ドル)
取引売上高:70.2億ドル 0.3%減(予想:71.5億ドル)
米国:44.6億ドル(予想:45億ドル)
海外:33.3億ドル(予想:33.7億ドル)
・総取扱額:4172.1億ドル(予想:4192.3億ドル)
Venmo:759.4億ドル(予想:755.4億ドル)
・取引マージン:37.2億ドル(予想:36.2億ドル)
・アクティブ顧客口座数:4億3600万件(予想:4億3402万件)
・営業利益(調整後):16.2億ドル(予想:15億ドル)
・FCF(調整後):13.8億ドル
(4-6月・第2四半期見通し)
・1株利益(調整後):1.29~1.31ドル(予想:1.22ドル)
・取引マージン:37.5~38.0億ドル(予想:37.4億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.95~5.10ドルを維持(予想:5.02ドル)
・取引マージン:152~154億ドルを維持(予想:152億ドル)
・FCF:60~70億ドルを維持(予想:67.4億ドル)
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース