<マ-ケット日報> 2025年7月17日
17日の市場は日経平均が反発。終値は前日比237円高の3万9901円だった。円安一服と米半導体株下落(ハイテク株は上昇)の影響から売り先行のスタート。一時は300円近い下げ幅を示現した。売り一巡後はじわりと下げ幅を縮小。下値が25日移動平均線(3万9310円)に接近したため値頃感による押し目買いが入ってきた。後場後半には台湾半導体大手TSMCの決算が良好で買いが加速。日経平均は4万円の大台まであと一歩という水準で取引を終えている。
昨日の米国市場はインフレ指標の鈍化を好感してダウ平均は反発した。この日発表した6月の卸売物価指数の伸び率が事前予想を下回り過度なインフレ懸念が後退。前日の消費者物価指数の伸び率を嫌気したのとは反対の動きとなった。トランプ関税によるインフレの影響が限定的なものであれば年後半の利下げが現実味を帯びてくる。長期金利はまだ高止まりしたままだが、株式市場は利下げへの期待を隠せなくなっている。ナスダック指数は連日で最高値を更新するなど好調だ。
さて、東京市場は半導体株に一喜一憂しながらも最終的には力強く上昇する1日となった。前半はオランダの半導体製造装置大手の慎重な決算見通しで半導体株中心に軟調だったが、後場には台湾TSMCの良好な決算を受けて買いが優勢となり日経平均は弾みをつけてほぼ高値引け。トピックスは終値ベースで今月一番の高値となって終えている。トランプ関税に関係なく株式市場は上値志向にあるようだ。(ストック・データバンク 編集部)