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アマゾン、決算受け下落 AI競争での投資負担への懸念 AWSも物足りない内容=米国株個別

材料
2025年8月1日 22時38分

(NY時間09:35)(日本時間22:35)

アマゾン<AMZN> 218.45(-15.66 -6.69%)

アマゾン<AMZN>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価は冴えない反応。アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)の売上高が予想を若干上回る程度に留まったことや、第3四半期の営業利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気されている模様。AI競争での投資負担が大き過ぎるのではとの懸念から投資家心理が冷やされている。

同社はAIインフラ競争に伴う大規模なデータセンター投資に追われている。加えて、ウォルマート<WMT>が価格重視の消費者を取り込むeコマース競争で強力なライバルとして台頭しており、貿易摩擦や関税の不透明感の中で、シェア争いが激化しているようだ。

アナリストのコメントは以下の通り

今回の第2四半期は小売と広告の勢いを背景に予想を上回ったが、AWSは営業利益とともに予想と一致する程度に留まった。これは、最近のアルファベット<GOOG><GOOGL>やマイクロソフト<MSFT>の好調さを踏まえると失望が大きい。

AWSは依然として供給制約に直面しているが、小売の需要は関税の不確実性がある中でも好調で利益も拡大している。AWSのインフラ供給制約は一時的とみられ、小売事業の好調は市場シェアの拡大を示しており「買い推奨」を継続。

AWSの軟化を小売部門の強さが補うとして、株価下落局面での買いを推奨。下半期にはAWSの成長加速を引き続き予想している。

AWSの売上は僅かに上回った程度で、マイクロソフト<MSFT>やアルファベット<GOOG><GOOGL>のクラウド部門の勢いを考えると物足りない。営業利益の見通しは予想を下回ったが、同社は利益見通しに対して現実的で、過去13四半期の平均ではガイダンス中央値に対して64%の上振れを達成してきた。

オンラインストアの売上成長は堅調だったが、AWSの営業利益は101.6億ドル、利益率33%と、コンセンサスのをやや下回った。ガイダンスは営業利益の見通しレンジの中央値でコンセンサスを下回るまちまちな内容。

悪い決算ではないが、数字とガイダンスはメタ<META>やマイクロソフト<MSFT>ほど見事ではなく、アルファベット<GOOG><GOOGL>ほど良くもなかった。

(4-6月・第2四半期)

・1株利益:1.68ドル(予想:1.33ドル)

・売上高:1677.0億ドル 13%増(予想:1621.5億ドル)

オンラインストア:614.9億ドル(予想:591.3億ドル)

実店舗:56.0億ドル(予想:54.9億ドル)

サードパーティセラー:403.5億ドル(予想:389.7億ドル)

サブスク:122.1億ドル(予想:119.2億ドル)

AWS:308.7億ドル(予想:307.7億ドル)

北米:1000.7億ドル(予想:973.6億ドル)

海外:367.6億ドル(予想:342.1億ドル)

・営業利益:191.7億ドル(31%増)(予想:170億ドル)

(7-9月・第3四半期見通し)

・売上高:1740~1795億ドル(予想:1732.4億ドル)

・営業利益:155~205億ドル(予想:194.2億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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