修正:ウーバー、好決算も株価は冴えない反応 グロスブッキングの見通しへの指摘も=米国株個別
(NY時間10:51)(日本時間23:51)
ウーバー<UBER> 86.38(-3.01 -3.37%)
配車サービスのウーバー・テクノロジーズ<UBER>が下落(訂正)。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、グロスブッキングとも予想を上回った。第3四半期のガイダンスも公表し、予想を上回るグロスブッキングの見通しを示した。同社はまた、200億ドルの新たな自社株買いプログラムを発表。同社のライドシェア(モビリティ)およびデリバリー事業にさらなる成長の余地があることを示している。
ライドシェアのグロスブッキングが僅かに未達だったことが重しとなったものの、好調なデリバリー部門がそれを相殺した。コスロシャヒCEOは「米国、オーストラリア、カナダ、メキシコでデリバリー注文数が増加しており、食料品や小売加盟店の拡大も貢献した」と述べている。
同社は、デリバリーとライドシェアのクロスセル効果も強調。同CEOによると、年間のデリバリー予約の12%(約100億ドル相当)はライドシェアアプリ内の「イーツ」タブ経由で発生していると述べている。
マヘンドララジャCFOは、「87億ドル相当の株式資産(大半が上場株)を一部売却し、自動運転車の商用化に向けた投資資金に充てる計画だ」と述べた。
好調な決算ではあったものの、株価は下落。アナリストからは、第3四半期のグロスブッキングの17-21%増という見通しは、トルコのトレンディオル・ゴー社の買収と為替の追い風による1%ポイントの押し上げを考慮すると、乗車数の伸びがやや鈍化することを示唆しているとの分析も出ている。
それでも、自動運転車の展開が米国でのテイクレート(手数料率)に悪影響を及ぼす可能性がある中、EBITDAの見通しは安定しているとも述べた。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益:0.63ドル(前年同期:0.47ドル)
・グロスブッキング:467.6億ドル 17%増(予想:464.2億ドル)
モビリティ:237.6億ドル 16%増(予想:239.1億ドル)
宅配:217.3億ドル 20%増(予想:212.1億ドル)
貨物:12.6億ドル 0.9%減(予想:12.7億ドル)
・売上高:126.5億ドル 18%増(予想:124.8億ドル)
・EBITDA(調整後):21.2億ドル(予想:20.9億ドル)
・トリップス:32.7億回(予想:32.3億回)
・月間プラットフォーム利用者数:1.80億人(予想:1.7596億人)
(7-9月・第3四半期見通し)
・グロスブッキング:482.5~497.5億ドル(予想:475.8億ドル)
・EBITDA(調整後):21.9~22.9億ドル(予想:22.2億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース