ディア、決算受け下落 農業生産者の設備投資が依然本格化していないことを示唆=米国株個別
(NY時間09:40)(日本時間22:40)
ディア<DE> 472.33(-41.21 -8.02%)
農業機械のディア<DE>が下落。取引開始前に5-7月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益が予想を上回った一方、売上高は各事業とも減収となった。第4四半期のガイダンスも公表し、純利益の見通しを下方修正している。穀物価格が低迷する中、生産者の設備投資が依然として本格化していないことが示された。
農業機械市場は年内に底打ちすると見込まれていたが、米国で過去最高のトウモロコシの収穫が見込まれる一方、トランプ大統領の貿易政策の影響で、海外からの穀物需要が不透明となり、回復時期に不確実性が生じている。今月初めには、農家や畜産業者の景況感も作物価格の下落を背景に悪化した。
メイCEOは「在庫を積極的に管理することで生産を需要に合わせ、当社と販売代理店が市場の変化や顧客のニーズに迅速に対応できる体制を整えた」と述べた。
(5-7月・第3四半期)
・1株利益(調整後):4.75ドル(予想:4.70ドル)
・売上高:120.2億ドル
生産・精密農業:42.7億ドル 16%減(予想:44.2億ドル)
小型農業・芝生:30.3億ドル 0.9%減(予想:27.6億ドル)
建設・林業:30.6億ドル 5.4%減(予想:31.6億ドル)
その他:2.43億ドル 12%減(予想:2.54億ドル)
・金融サービス純利益:2.05億ドル(予想:1.61億ドル)
(通期見通し)
・純利益:47.5~52.5億ドル(従来:47.5~55.0億ドル)(予想:50.8億ドル)
・売上高
生産・精密農業:15~20%減を維持
小型農業・芝生:約10%減(従来:10~15%減)
建設・林業:10~15%減を維持
・金融サービス純利益:約7.7億ドル(従来:約7.5億ドル)(予想:7.13億ドル)
【企業概要】
米国内外において、トラクター、コンバイン、収穫機、土壌改良機、播種機などの農業機械を製造・販売する。また、酪農・家畜用機器や芝生用機器の他、土木・建設用機器も取扱う。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース