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市場が考えたくないリスク、エヌビディア決算の失望 高バリュエーションが試される=米国株個別

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2025年8月27日 0時56分

(NY時間11:54)(日本時間00:54)

エヌビディア<NVDA> 181.41(+1.60 +0.89%)

明日の引け後にエヌビディア<NVDA>の5-7月期(第2四半期)の決算が発表され、市場の注目が集まっている。先週パウエル議長が利下げへと方針転換を示唆したこと以上に、それは米株式市場の上昇を持続できるかどうかにとって重要な意味を持つ可能性がある。

金曜日のパウエル議長の講演を受けてダウ平均は昨年12月以来の最高値を更新。S&P500も3週連続の上昇を達成した。しかし、週明けの米株式市場は、その上昇分の多くを吐き出している。投資家がパウエル議長のハト派な発言の背景をより深く考え直したためだ。

通常、利下げは株価を支える要因となる。利回りが低下すれば、将来キャッシュフローの割引現在価値が高まるからだ。しかし、利下げが景気減速を理由に行われる場合、企業業績は悪化し得るとともに、利下げがインフレを助長すれば、将来の期待キャッシュフローの価値は逆に損なわれる。パウエル議長は講演で、雇用減速と関税がインフレを招く明確なリスクに言及し、両方の懸念を示した。

債券市場もこれを反映し、月曜日早朝には米2年債と10年債の利回り格差が2021年以来の高水準に拡大。短期ゾーンの利回り低下が長期ゾーンに比べて速く、投資家が「短期は利下げ、長期はインフレ懸念で金利高止まり」と見ていることを示唆している。

ストラテジストは「成長減速は今年の株式市場の上昇をけん引した大手IT・ハイテク株の上昇を試すことになる」と指摘している。また、「ウォール街が大手IT・ハイテク企業の業績予想を引き上げるには、成長見通しの大幅な上方修正が必要」とも述べた。

この状況下でのエヌビディアの決算はいつにも増して注目を集めている。AI向け半導体の最大手である同社は、マイクロソフト<MSFT>、メタ<META>、アルファベット<GOOG><GOOGL>から売上の約40%を得ており、マグニフィセント7の取引の中心に位置する。

エヌビディアはAIチップ市場で約80%のシェアを握り、時価総額は約4.3兆ドルで、S&P500全体の8%を占める。それは大手IT・ハイテク企業の設備投資計画と密接に結びついており、その約60%がAI関連に向かうとされることから、同社の売上高の見通しは市場の主要テーマを確認する試金石となる。

このところIT・ハイテク株は失速気味だが、アナリストは「AIテーマへの懐疑的な見方が再び強まったことで、投資家は先週IT・ハイテク株を手放した」と指摘。

エヌビディアは過去12カ月で1兆ドル以上の時価総額を上乗せし、年初来では約30%上昇。こうした高バリュエーションのため、明日引け後の決算は「誤算を許さない状況」だとの警告も出ている。支配的地位を持つとはいえ、競合や規制当局の動き次第でゲームは一変し得る。成長鈍化や利益の失望が出れば、急落する可能性も留意されるという。

(5-7月・第2四半期の事前予想)※ブルームバーグ集計

・1株利益(調整後):1.01ドル

・売上高:462.3億ドル

データセンター:412.5億ドル

ゲーム:38.1億ドル

プロフェッショナル・ビジュアライゼーション:5.32億ドル

自動車:5.93億ドル

・粗利益率(調整後):72.1%

(8-10月・第3四半期見通しの事前予想)

・売上高:534.6億ドル

・粗利益率(調整後):73.4%

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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