エヌビディア、ノキアに10億ドル出資へ=米国株個別
(NY時間11:41)(日本時間00:41)
エヌビディア<NVDA> 192.80(+1.31 +0.68%)
ノキアADR<NOK> 6.44(+0.11 +1.74%)
エヌビディア<NVDA>は、フィンランドのノキアに10億ドルの株式投資を行う計画を発表した。これは、ノキアが従来のモバイル通信機器メーカーからAI分野へと事業転換を進めてきた戦略を追認する動きと受け止められている。
両社の共同声明によると、ノキアはエヌビディアに対して1株6.01ドルで約1億6600万株を新規発行し、エヌビディアはノキアの2.9%の株式を取得する。
エヌビディアのチップは、ノキアの5G及び6Gネットワーク向けソフトウェアの高速化に使用される予定で、さらにエヌビディアは自社のAIインフラにノキアのデータセンター技術を活用する方法を検討するという。
ノキアは長年、携帯通信網向け機器で知られてきたが、近年はAIブームによる計算能力需要の急増を背景にデータセンター事業へ進出している。この戦略が奏功し、前四半期にはウォール街の予想を上回る業績を記録した。
ノキアは今年初め、インフィネラを23億ドルで買収**し、AIデータセンター向けネットワーク製品への事業拡大を進めている。ノキアはホタードCEOのもと、経営再建を進めており、5G無線機器から光ファイバーケーブルに至るまで、通信機器の全ラインナップを提供できる唯一の西側の代替企業として、中国のファーウェイとの差別化を強調している。
一方、エヌビディアは積極的な投資攻勢を強めている。オープンAIに最大1000億ドル、さらに自動運転企業のウェイブやOxa、フィンテックのレボラット、AI関連企業のポリーAIなどにも数十億ドルを投資する計画を明らかにしている。また、ドイツテレコムと共同で約5億ドルを投じ、新たなデータセンターを建設する計画があるとも伝わっている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース