ブラックロック、詐欺被害か プライベートクレジット市場=米国株個別
(NY時間13:51)(日本時間02:51)
ブラックロック<BLK> 1102.20(+4.20 +0.38%)
米資産運用大手ブラックロック<BLK>のプライベートクレジット投資部門などの金融機関が企業への融資を巡り詐欺に遭ったとして、数億ドルの回収を図っていると伝わった。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係者の話として伝えた。
貸し手はブロードバンド・テレコムとブリッジボイスという無名の通信サービス会社2社のオーナー、ブラムバット氏が、担保の売掛金を捏造したとして8月に訴訟を提起した。5億ドル余りが未払いだと主張している。一方、ブラムバット氏の弁護士は詐欺疑惑を否定。
関係者によると、ブラックロック傘下のHPSインベストメント・パートナーズによるブラムバット氏への融資の橋渡しをしたのはBNPパリバだったという。
争いの焦点となっているのは「アセットベーストファイナンス(ABF)」と呼ばれる取引で、借り手は特定の事業、設備機器、売掛金などから得られる収入を担保とする。この分野はプライベートクレジット業界全体と共に急成長を遂げているものの、先ごろ自動車業界の2社が突然破綻し、損失や不正疑惑を巡り厳しい目が向けられている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース