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資産4億円の億り人、“防衛戦略”にAI活用し500万円の含み益

特集
2025年10月31日 10時10分

すご腕投資家に聞く 『銘柄選び』の技

RENEさんの場合-1回完結

登場する銘柄
プロロジスR<3283>

取材・文/真弓重孝、高山英聖、イラスト/福島由恵

【タイトル】イラスト:福島由恵
■RENEさん(ハンドルネーム・50代・男性)のプロフィール:
大手製薬会社を早期退職し、現在は医療関連企業の経営にかかわる兼業投資家。日本株やアメ株、中国・香港株を対象に、グローバル市場で事業展開する企業の株を長期保有する戦略で、4億円のトータルリターンを築き上げた。現在は成長重視から安定重視へと舵を切り、日本の高配当銘柄やインデックス型投資信託の比重を高めている。趣味は海外旅行で、これまで130カ国に訪問している。

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この記事を読んで分かること
1. 無料版でも信頼性のある回答を引き出す工夫
2. 約60のREITから投資先を絞り込んだプロセス
3. AIを使い、ニュースをより深く理解する方法

「大学院生の息子によれば、『優秀な学生ほど生成AIを使いこなしている』とのこと。また知り合いの医師は『近い未来にAI診断は、間違いなく普及している』と話します。私にとってもAIは、もはや投資に欠かせない存在になっています」

こう話すのは、今回が2度目の登場になるRENEさん(ハンドルネーム、参考記事)。現在、4つの生成AI(以下、AI)を使いこなしながら、銘柄選別に活用している。

世界130カ国に旅行し、株式投資も日本株以外に、米国や中国、香港株に投資してきたRENEさんは、未知なるものに興味を持つ性格。AIの活用も「ChatGPT」が登場したばかりの2022年初冬からだ。

ただし、使い始めた当初は回答精度に難があり「投資に活用するのは現実的でない」と、様子見としていた。その考えを改めたのが2024年。

試行を重ねるうちに、「使う人間が質問を工夫しさえすれば、信頼性のある回答を引き出せる」との確信を持つようになった。RENEさんが施す工夫は3つある。それらを取引例と共に見ていこう。

■各投資家の生成AIの使い方(RENEさんは右上の茶色)

【タイトル】

期待の銘柄は、物流系REITのプロロジスR

AIを使って成果を上げた最近の成功例が、関東地方を中心に物流施設を所有するREIT(不動産投資信託)の日本プロロジスリート投資法人<3283>だ。

2025年4月上旬の相場急落時に取得を開始し、現在400口(株)を保有している。買い出動したのは、日経平均株価が3万5725円から3万1136円へと、3日間で大きく下落した最終日の7日だった。

その日を底に上昇基調に転じると、プロロジスRの株価も堅調に推移する。足元の評価額は3500万円。このうち、含み益は500万円程度を占めている。

■プロロジスRの日足チャート(2024年末~)

【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同

トランプ関税で「攻め」から「守り」に転換

4月の急落時にRENEさんが国内REITを勝負銘柄に据えたのは、自身の投資戦略を安定したインカムゲイン狙いに転じたことがある。

それまでのRENEさんは、国内外で事業成長が期待できるグローバル企業の株を長期保有し、含み益をじっくり膨らませるスタイルだった。だがトランプ関税で、日本企業が国外で収益を安定して伸ばすのは、困難になる恐れが出てきた。

さらに根本的な理由として、新卒から勤務してきた会社を早期退職する決断があった。その後、とある法人の社長業を意図せず務めることになったが、いずれは定期収入がなくなる状況が来ることを見越して、ポートフォリオを「攻め」から「守り」に変更することに踏み切った。

この資産防衛戦略への転換でターゲットにしたのが、安定したインカムゲインとディフェンシブ性を備えたREIT。約60ある銘柄の中で注目したのが、プロロジスRだ。取得時の分配金利回りは4%台と、まずまずの水準にあった。

億を超える資産をどのREITに割り振るか、初心者の悩みをAIで解消

REIT を新たにポートフォリオに組み入れるにあたって、RENEさんはAIを徹底的に活用することにした。REITへの投資は初めてで、「自分はREITの初心者」と自覚していたからだ。

個別株投資で4億円を超えるトータルリターンを稼いだ実績を持っていても、「投資で知らないことは山ほどある」と、RENEさんは貪欲に知識を吸収する姿勢を忘れない。130カ国を旅行してきたのも、未知なるものに好奇心が刺激される性格が関係する。

「REIT初心者」のRENEさんは、米オープンAIの「ChatGPT」を中核にリサーチを開始。さらに3つのAIを併用した。「4つとも回答の質は比較的高く、無料版で十分満足している」と本人は言う。

ただし、有料版と比べれば品質が劣るデメリットは避けられないことから、無料版の性能を最大限に引き出す工夫を心がけている。それは、冒頭で触れたように3つになる。

これらの工夫で引き出した分析は、東証REIT指数が24年末まで長期下落トレンドが見られていた不安を緩和し、勝負に出ることができた。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ AI活用で意識している3つの工夫

 

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