株価指数先物【寄り前】 -1σと25日線とのレンジを継続
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 49910 +80 (+0.16%)
TOPIX先物 3334.0 +6.0 (+0.18%)
シカゴ日経平均先物 49870 +40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
3日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。11月のADP雇用統計が増加を見込んでいた市場予想に反して減少したことで、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めるとの見方が強まった。11月のISM非製造業景況指数は予想を上回ったが、個別項目で「雇用」は判断の分かれ目となる50割れが続いたことも、利下げ期待を高める内容として受け止められた。
NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>、マクドナルド<MCD>、アメリカン・エキスプレス<AXP>、アムジェン<AMGN>が買われた。半面、AIソフトウエアの販売目標を引き下げたとの観測によりマイクロソフト<MSFT>の下げが目立ったほか、ボーイング<BA>、トラベラーズ<TRV>、エヌビディア<NVDA>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>が軟調。
シカゴ日経平均先物清算値は、大阪比40円高の4万9870円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比40円高の4万9870円で始まった。その後はショート優勢のなかで4万9600円~4万9700円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後には下へのバイアスが強まり、4万9290円まで売られる場面もみられた。ただ、売り一巡後は再び4万9600円水準まで下げ幅を縮めると、終盤にかけてはショートカバーを交えて切り返し、4万9910円とプラス圏を回復してナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで4万9290円まで売られる場面もみられたが、ボリンジャーバンドの-1σ(4万9240円)が支持線として機能する形で切り返しており、25日移動平均線(5万0260円)とのレンジを維持している。5万円近辺では強弱感が対立しやすいものの、-1σ接近では押し目待ち狙いのロングを誘う可能性はあるだろう。
-1σと25日線とのレンジにより、オプション権利行使価格の4万9250円から5万0250円のレンジを想定する。ナイトセッションではマイクロソフトの下げが嫌気される場面もあったが、マイクロチップテクノロジー<MCHP>、オンセミコンダクター<ON>、マーベル・テクノロジー<MRVL>など半導体株の一角が買われており、半導体・AI関連株への関心は依然として強そうだ。フィラデルフィア半導体(SOX)は1.8%の上昇となっている。
日経225先物は前日の-1σ水準から25日線までの上昇による反動安が意識されそうだが、積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られそうで、下へのバイアスが強まる局面ではその後のカバー狙いのスタンスに向かわせそうだ。5万円近辺での底堅さがみられるようだと、25日線突破を狙ったロングが入りやすいだろう。
3日の米VIX指数は16.08(2日は16.59)に低下した。17.28まで上昇する場面もみられたが、75日線(17.51)が抵抗線として意識される形だった。一時15.93まで下げる場面もみられており、リスク選好に向かわせそうである。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.97倍に上昇した。-1σ(14.84倍)水準での攻防をみせるなかで、同バンドを明確に上抜けてきたことで、NTショートの巻き戻しを誘ったようである。前日の反動をみせてくる可能性はあるが、25日線(15.13倍)水準が射程に入ってきたため、引き続きNTロングにシフトする形でのリバランスが入りやすいだろう。
株探ニュース