セールスフォースが決算 顧客のAIツール導入に進展 慎重な見方もあり株価軟調=米国株個別
(NY時間09:40)(日本時間23:40)
セールスフォース<CRM> 238.48(-0.24 -0.10%)
セールスフォース<CRM>が前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を若干下回ったものの、1株利益は予想を上回った。受注残にあたる進行中の残存履行義務(CRPO)も予想を上回っている。
ガイダンスも公表し、第4四半期の売上高見通しが予想を上回ったほか、CRPOも約15%増と予想を上回る伸びを見込んだ。通期の1株利益および売上高の見通しも上方修正している。今回の決算には、顧客による同社のAIツール導入が進んでいる兆しが見られている。
AIエージェントが成長の原動力になっている模様。同社は、営業開拓やカスタマーサービスを自動化できるAIエージェント「エージェント・フォース」の普及拡大を目指している。しかしアナリストは、価格体系のわかりづらさや顧客データの整理不足が導入の足かせになっていると指摘。
ベニオフCEOは声明で「エージェント・フォースとデータ360がわれわれの成長を牽引している」と強調。エージェント・フォースは昨年のローンチ以降、有料契約数が9500件を超え、前四半期の6000件から大きく増加した。エージェント・フォースとデータ360の第3四半期の年ベース経常収益(ARR)は14億ドルと前年比114%増加した。
ただ、アナリストからは慎重な見通しも出ている。「同社が示したCRPOの成長見通しは、企業のIT支出が弱含む中で、四半期ベースで減速が続く兆しがある。今後6-12カ月は同社にとって逆風となる可能性も留意される」と分析。半面、「エージェント・フォースやデータ360の採用が順調に進めば、26年後半以降は売上成長の主要ドライバーになり得る」と長期的な期待も示した。
時間外で株価は買いが強まっていたものの、通常取引は軟調に始まっている。
(8-10月・第3四半期)
・1株利益(調整後):3.25ドル(予想:2.86ドル)
・売上高:102.6億ドル (予想:102.8億ドル)
サブスク&サポート:97.3億ドル(予想:97.3億ドル)
プロフェッショナル&その他:5.33億ドル(予想:5.46億ドル)
・営業利益率(調整後):35.5%(予想:34.2%)
・残存履行義務:595億ドル(予想:590.4億ドル)
進行中の残存履行義務:294億ドル(予想:290.6億ドル)
(11-1月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):3.02~3.04ドル(予想:3.03ドル)
・売上高:111.3~112.3億ドル(予想:109.1億ドル)
・進行中の残存履行義務:約15%増(予想:10%増)
(26年度通期見通し)
・売上高:414.5~415.5億ドル(従来:411~413億ドル)(予想:412.5億ドル)
・1株利益(調整後):11.75~11.77ドル(従来:11.33~11.37ドル)(予想:11.37ドル)
・営業利益率(調整後):34.1%を維持
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース