ブロードコム、決算受け時間外で上昇 AI半導体が牽引=米国株個別
(NY時間16:36)(日本時間06:36)時間外
ブロードコム<AVGO> 420.35(+13.98 +3.44%)
半導体のブロードコム<AVGO>が時間外で上昇。引け後に8-10月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。第1四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る売上高見通しを示している。
タンCEOは声明で「第4四半期の売上高は過去最高を更新。AI半導体の売上高が74%増と成長を牽引した。第1四半期もその勢いは続き、AI半導体の売上高は前年比で倍増する見通し。主にカスタムAIアクセラレータとイーサネットAIスイッチが牽引している」と述べた。なお、四半期配当を1株0.65ドルへの増配も発表。
同社は、ライバルのエヌビディア<NVDA>と競合しつつ、AI市場での存在感拡大を狙っている。現在の第1四半期の売上高見通しを強気に示し、AI向けデータセンター機器の需要が成長を押し上げていることを示した。
同社は巨大データセンター投資の波の中で、カスタムチップ需要の高まりに支えられ、エヌビディアが支配する業界の中で市場シェアを伸ばしている。今回の強気見通しには、大手AIモデル企業との関係が追い風となっており、オープンAIは独自AIチップ設計で同社と契約。アンソロピックもグーグルクラウドTPUを基盤とする数百億ドル規模のコンピューティングサービス利用に合意している。TPUには同社の設計が用いられており、AI事業への期待を高めている。
(8-10月・第4四半期)
・1株利益(調整後):1.95ドル(予想:1.87ドル)
・売上高(調整後):180.2億ドル(予想:174.7億ドル)
半導体ソリューション:110.7億ドル(予想:107.4億ドル)
インフラソフトウェア:69.4億ドル(予想:67.2億ドル)
・EBITDA(調整後):122.2億ドル(予想:116.9億ドル)
・営業利益(調整後):119.2億ドル(予想:114.1億ドル)
・設備投資:2.37億ドル(予想:1.54億ドル)
(11-1月・第1四半期見通し)
・売上高:約191億ドル(予想:184.8億ドル)
・EBITDAマージン(調整後):67%
【企業概要】
半導体とインフラソフトウェアソリューションを設計・開発・供給する。相補型金属酸化膜半導体デバイスと、アナログIII-Vベースの製品に焦点を当てた開発に取り組み、データセンターのネットワーク、ホームコネクティビティ、ブロードバンドアクセス、その他多様な市場向けに製品を提供する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース