カーライルの損失、1億ドル超と推定 アイロボット向け融資で
(NY時間08:26)(日本時間22:26)時間外
アイロボット<IRBT> 0.74(-0.02 -2.58%)
ロボット掃除機「ルンバ」を手掛けるアイロボット<IRBT>が破産法11条を申請し、経営破綻したが、投資会社のカーライルがアイロボット向け融資で1億ドル超の損失を被ったもようだと伝わっている。ブルームバーグが提出書類と裁判書類に基づいて伝えた。
カーライルは2023年7月、アマゾン<AMZN>による買収が完了するまでの資金繰りを支えるため、アイロボットに2億ドルの融資を実行。しかし、競争阻害を懸念するEUから承認が得られず、計画は頓挫した。
アイロボットの提出書類によると、アマゾンによる買収計画が昨年初めに白紙となった後、カーライルは3900万ドルを回収。 同社は結局、主要サプライヤーで、アイロボットの経営権を取得する中国・深?市杉川機器人に残りの債権を損失覚悟で売却した。
カーライルは「アイロボットのアマゾンへの売却計画を支援する高度なストラクチャードファイナンスであり、当社の好調な分散クレジットポートフォリオの小規模なポジション」と説明。
破産法11条の下での再建プランと共に開示された清算分析によると、カーライルが実行した融資の価値は1ドル当たり16-29セントと評価された。
カーライルは、借り手の清算価値の下限に届かない価額でローン債権を売却したことが破産申請時に明らかになった。同社はプライベートクレジット部門を通じて融資を実行。
提出書類によると、貸出金利は担保付翌日物調達金利(SOFR)に9%ポイントの上乗せと、プライベートクレジットでは多く見られるスプレッドの6、7%ポイントを上回る水準に設定され、ピーク時の金利は14%を超えていた。
株探ニュース