フロンティア航空が上昇　スピリット航空と合併協議と伝わる＝米国株個別

（NY時間10:53）（日本時間00:53）

フロンティア航空<ULCC>　5.28（+0.16　+3.13%）

米格安航空会社フロンティア航空<ULCC>が上昇。同業のスピリット航空と合併協議を進めていると伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。大手航空会社との競争が激化する中、フロンティアとの合併はスピリットの破産手続きからの脱却を期待させる。合意は今月中にも発表される可能性があるという。

合併が実現すればスピリットにとっては大きな前進。同社は８月に１年足らずで２回目となる破産申請を行った。格安航空のパイオニアである両社が業界での競争力を維持するには規模拡大が必要。ユナイテッド航空<UAL>など航空大手が提供するベーシックエコノミー運賃や強固なネットワークにより、従来型の格安航空は競争が激しくなっている。

合併が実現すれば、有償旅客の飛行距離ベースで米５位の航空会社となり、ジェットブルー<JBLU>やアラスカ航空<ALK>を上回る。

フロンティアの経営陣は両社の統合を長年模索してきた。かつて両社は航空券を大幅に割引する一方、搭乗券の印刷や機内でのミネラルウオーター提供など、他のサービスを有料にする事業モデルを採用していたが、近年は顧客基盤拡大を狙い、より上質なサービスのオプション提供に動いている。

【企業概要】

＊フロンティア航空

米国内および米大陸の特定の国際都市に向けて、低運賃のフライトを提供する。レジャー旅行客の低運賃需要を取り込むことを目的とした路線網に加え、快適な座席やその他のアメニティを備えた最新の航空機を使用することで、より信頼性と質の高い顧客サービスを提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース